第五章 StrikerS編
第百六十五話 『決戦(9) 抑止力の声、そして―――』
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そこに少し険しい顔をしたアサシン、李書文が話しかけてきた。
「どうしたの、アサシン?」
「抑止力からバックアップが来たようだ。力が上がってきている…」
「ッ!? まさか!」
それで再度アリサは空を見上げて、
「シホ…。なにが起きているかわからないけど、負けるんじゃないわよ!」
そう言葉を発するのだった。
とある場所で、一人の老人と金髪に赤い瞳の少年が空を眺めながら、
「…さて、お姉さんはこの事態をどう切り抜けますかね? 僕が手助けをしてもいいんですけどね」
「さてな。しかし、ここで終わるわけがなかろう。儂の弟子を舐めてもらっては困るぞ…?」
「ふふっ…。確かに。では僕らはいつでも動けるように待機していましょうか」
「そうじゃな…」
「それに…」
少年は空から視線を外し、ある場所…そう、今アルクェイド達と戦っている黒い獣を険しい目つきで見ながら、
「僕の“盟友”を勝手に使っているあの憎たらしい“魔術師”にもそのうち顔合わせもしたいですしね…」
「ほう…。やはりあれは…」
「ええ。その通りですよ、“宝石翁”」
「そうじゃな。じゃが、まずはこの困難を切り抜けたらシホにご褒美でもやらんとな。なぁ、“ギル”よ」
二人は焦る仕草もせずにのんきに空を眺めているのだった。
◆◇―――――――――◇◆
Side シホ・E・S・高町
【我を求めよ…】
抑止力の声が私の脳に直接響いてくる。
まさか、抑止力が動く事態にまで発展してしまうなんて…。
隻眼の魔術師…いえ、ヴォルフ・イェーガー。許さないわ。
《シホ! これは…!?》
《シホ! もしかしてこれって抑止力!?》
「アルトリア!? それにイリヤも時間は停止していなかったの!?」
《ええ。なぜかはわかりません。ですが私にも聞こえてきます》
《うん。私もシホと一緒に聞こえるよ》
まさか、アルトリアとイリヤにも聞こえているなんて。
そんな思惑は関係なく抑止力の声は響いてくる。
【死後を対価にその身を世界に捧げよ。さすれば人を超越した力を手にいれこの世界を救う事が出来る…】
そう、抑止力は囁いてくる。
一回目の時と同じ言い回しをしてくるのは、学習能力がないのか、はたまたそういうシステムなのか…。
でも、もう私の答えは決まっている。
とっくの昔に一度断ったではないか。
「残念だけど、その誘いは断らせてもらうわ」
【ほう…。我の誘いを断ればこの世界は滅ぶぞ? お前はそれでもよいのか…?】
「お生憎様。あなたの力を借りなくてもなんとかして止めてみせるわ。…あなたが接触してくれたおかげで頭を冷やすこともできたしね」
【理解でき
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