23話
[1/4]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
皇焔のクローン(この先クローンと表記)が先手を取る。
クローンは空中に青い雲の様な物体作り出し、魔力団の雨を降らせる。
「剃!乱脚 牙!」
夕は剃で雨の範囲外から離れ、乱脚 牙で雲を散らす。しかし、クローンは雲を散らされたことなどどうでもいいようで、新しい雲を次々に作り出していく。強風を発生させる緑の雲。岩石を落とす茶色の雲。炎を纏う固まりを降らす赤い雲など、色により降らせるものが違うようだ。
「天候に喧嘩売ったような能力だな。まったく。これがあいつのレアスキルか………近づいて一気に決める」
夕は雲を無視してのクローンに接近し重い一撃を放つ。
「させん!」
「ちっ!」
そこに戦闘機人、トーレが割り込み夕の拳を全身を使って止める。
「貴様の戦闘データは見せてもらった。悔しいが私の戦闘力では適わない。だが防御に全てを回せば時間稼ぎくらいはできるぞ!」
トーレは夕がクローンに接近する動きを確実に潰し、クローンも自分から夕に接近せずに雲のコントロールに集中する。
トーレとクローンの動きは見事な連係だった。戦闘経験がほとんどないディードとオットーの連係とはレベルが違う。単独ならすぐにでも片付けてられるのに二人が組んだことで時間稼ぎができるようになったのだ。ただ所詮は時間稼ぎ。このまま行けばやられるのは間違いなく二人である。
こいつら、何が狙いだ?そう考えた瞬間。夕は自分の体に違和感を感じる。
(体が重い?)
夕は自分の体が僅かに重いと感じる様になったのだ。
夕は原因を考え、辺りを注意深く見回す。するとクローンの作り出した雲の中に紫色の雲を発見する。他の雲に隠されていて今まで見えなかったのだ。
「色から見るに毒か?だがこんな毒じゃ。動きを鈍らせるのがやっとだ!」
夕は動きを鈍らせてもクローンとトーレの力を上回っていた。
「こいつ、本当に毒に侵されているのか!?」
「さあな!」
夕を確実にトーレを追い詰めていく。
「貴様は本当の化け物だな。毒に侵されてながら私逹二人を圧倒にしているのだからな………だが、もう一人増えたらどうなる?」
「なに?」
夕に向かって巨大なブーメランが飛んでくる。
「なっ!こいつは!?」
フェイトが相手をしていたはずの戦闘機人の武器である。
「ごめんね………夕」
夕は普段、観の目で戦場全体を把握している。しかし、夕は毒により鈍った動きを補うため。目の前の敵であるトーレとクローンに意識を集中さていた。それ故にフェイトが捕縛されているのに気づかなかったのだ。スカリエッティの狙いは初めからこれだった。トーレとクローンに共闘させ、毒で動きを鈍らせ、夕の自分の以外を見る余裕を奪い。その隙にフェイトを捕らえる。
そうしてしまえ
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ