第W章 月華の叫び
第020弾 「永遠」
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2006年 5月 13歳
地図に書かれた拠点に向かいながら、思い出したように、質問をなげかける。
「そういえば、リサ。ここって何て国なんだ?」
まぁ、コレは最初に聞くべき事なんだが........."サラッ"と流されていたので、もう一度リサに聞いてみる。
「はい!私の母国、オランダです!」
――――なんで、日本の妖怪である『鵺』がオランダに居るんだよ..........
アレなの?緋緋色金の為なら、世界に飛び出すほど日本の妖怪ってグローバルだったの?
っと、俺がリサの話しを聞き、微妙な顔をしていると........
「?」
リサは不思議そうに、首を傾げて居た。うちのメイドが可愛いし"どうせ殺す『鵺』の事"なんて、どうでも良いや。
っと、思考を放棄した。
☆★☆★
「ん、到着?で良いのかココ......」
目の前にある拠点を見ながらそう呟く。
――――どう見ても一軒家です、本当にありがとうございました...........
俺が"どう考えてもコレじゃ無い"感を感じている中リサは
「さ、ご主人様!一緒に入りましょう!」
と、"ニコニコ"と嬉しそうに、笑顔で俺の手を引き、一軒家に入って行く。
リサがドアを開け――鍵ぐらいしとけ、腐れ迷探偵――中に入ると、リビングらしき場所の机に『鍵のくっ付いた財布』と『メモ』、その二つが置いてあった。
俺はおもむろに置いてあった『メモ』を持ち上げ、リサと共に覗きこむ。
『リサ君と鋼也君は、何時も僕の為に頑張ってくれているので、ご褒美を与えたいと思う。その家と家の中にある物全ては今から、君達の物だ。土地の利権等の面倒な物は帰って来た時イ・ウーで渡すよ、昼間はゆっくり英気を養って深夜の鵺との戦闘に備えてくれたまえ。by教授』
メモを読み終え、ため息を漏らす。
「はぁ、シャーロックの癖に、粋な事すんなよ.......」
嬉しいはずなのに、"微妙にイラつく"という不思議な感情を放置し、荷物を置き、財布をもってからリサの手を掴んで外へと連れ出す。
「え!?ご主人様?何故リサを連れて家を出るのですか?」
何故かリサが慌てた様子で、俺に当たり前の事を質問する。
「ん?何故ってそんなの、当たり前だろ?英気とやらを養いに行くんだよ、俺はこの国の事を分からんしな」
一旦言葉を切り、リサになるべく悟られないように、遠回しに......本心を口にする。
「男の俺が言うのもなんだが――――エスコートは頼めるか?リサ」
リサはその言葉を受けた瞬間、顔をリンゴの様に真っ赤にして、"コクコク"と、小さく頷きながら言う。
「は、はい!勿論です、ご主人様!」
俺は、嬉しそうに笑うリサに手を引かれて、
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