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東方魔法録〜Witches fell in love with him.
二章 吸血人狼〜Are you a werewolf.
21 小悪〜Eloim, Essaim,frugativi et appellavi.
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めてきた。
黒く、皮膜があり、伸縮性のありそうでいかにも悪魔を彷彿させる蝙蝠のような翼。
さらさらとしている長い紅色の髪の毛は返り血で染まったのであろう。一体、いくつもの返り血を浴びればそんなに紅く染まるのだろうか。
さらに頭にも小さいが黒い翼が生えている。もはや人の形ですらないのかもしれない。
まあ、ほとんど冗談だが。
そこには可愛らしい美少女が立っていた。さっきの説明を冗談抜きに話すと、レミリアに似た黒い翼が背中に生えていて、髪の毛は長く、紅い。きっと地毛だろう。じゃなかったら染めてるか若しくは本当に……。頭と背中の翼を除けば普通の美少女だ。
「ふぇ?ここは何処ですか?」
「ここはヴワル魔法図書館。私はパチュリー・ノーレッジよ。貴女の名前は?」
「え、えっと…」
どうやら自分が召喚されたことに気付いていないようだった。少々パニクっているみたいだったので助け船を出してやった。
「君はこのパチュリーに召喚されたんだ」
「召喚!?ってことは…私…私は遂に呼び出してもらえたんですね!やったー!」
召喚という言葉に反応して使い魔は俺達のことを忘れて両手をあげて喜んだ。
「あ!し、失礼しました!私にはまだ名前はありません。小悪魔と御呼びください。そして……私を召喚して頂いてありがとうございますぅぅ…」
喜んだり、礼儀正しくなったり泣いたりと忙しいやつだ。召喚されたことで何かあったのだろうか?
「うぅ、私は小悪魔なので力も弱く、なかなかと言うより今まで誰にも呼ばれなかったのですよ〜…」
「別に力なんて要らないわ。司書が勤まればいい」
「司書!私、本が好きなんですよ!」
「良かったね。召喚されて。しかもその召喚した理由が司書が欲しいからだって」
「はい!誠心誠意、司書の仕事を頑張ります!パチュリー様と…ええっと…」
「明希、明希・ヘルフィ・水原。よろしくね」
「パチュリー様に明希様。今後ともよろしくお願いします!」
「早速だけど、この本を片付けてくれない?」
「わっかりました!……え?」
威勢よく返事をした小悪魔だが崩れ落ちた本と、何処まで続いているかわからないような広さに、巨大で膨大な本棚を目にしすると、これからの作業の大変さを悟ったのか顔を青ざめさせた。
私は小悪魔。名前はまだありません。パチュリー様に召喚されて只今、司書の仕事を精一杯勤めています!ただ、この図書館は広すぎるのが悩みの種。
主であるパチュリー様は本が好きな魔法使いで、いつも恋人の明希様と一緒に本を読んでいます。その二人に紅茶を入れるのも仕事のうちです。二人は随分と仲がよくてラブラブなカップルで見ているこっちまで幸せな気分になります。キャー!
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