コードギアスR2
0618話
[5/5]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
……何……?」
「起きたか」
「……うん? うん。……うん」
……どうやらまだ寝ぼけているらしい。
「ほら、とにかく起きてくれ」
溜息を吐きながら、空間倉庫から冷えている水のペットボトルを取り出して天子の顔に当ててやる。
「ひゃぁっ! ……え? 誰? 貴方は誰ですか? 何で私の寝室に……」
ようやく頭がはっきりしてきたのだろう。そして気が付けば見知らぬ男が自分の寝室にいたんだから、驚くのも無理は無い。
だが、だからといってこのまま叫び声を上げられる訳にもいかない訳で。一応護衛は気絶させたが、天子の叫び声を聞けばさすがに人がやってくるだろう。
なので、魔法の言葉を口にする。
「星刻からの使いだ」
「……星刻?」
さすがに魔法の言葉と言うべきだろう。今にも泣き叫ぶ寸前だった天子の表情が瞬間的に笑顔へと変わる。
「星刻はどこにいるの? エリア11に行ってると聞いてたけど」
「これを見てくれ。星刻からだ」
「え? 貴方今、どこからそれを取り出したの?」
空間倉庫から取り出したPDAを見て驚愕の表情を浮かべていた天子だったが、PDAのモニタに星刻の姿が映るとたちまちそちらへと集中する。
さすがに恋する乙女と言うべきか。
そんな天子の邪魔をしないように天子から少し離れ、大人しく映像データが終了するのを待つ。
そして数分後……
「……貴方が私を星刻の所に連れていってくれるの?」
おずおずとだが、そう尋ねてくる天子に頷く。
「ああ。星刻は今、お前に自由を与える為に色々と頑張っている。その為の一環だな。実際にここから連れだしても、星刻と会うのは数日先になるだろうが、少なくても話だけは自由に……まぁ、星刻の迷惑にならない程度にする事が出来る」
「……うん、信じる。星刻が貴方を信じるって言ってたもの」
「そうか。なら取りあえずここから出るか。俺の側に来て、しっかり目を閉じてろ」
その言葉に従い、とてとてと俺の側まで移動してきて服をしっかりと掴んで目を瞑る天子。だが、影のゲートを展開しようと思った次の瞬間、再び天子が目を開いて俺へと視線を向けてくる。
「ねえ、私は貴方の事を何て呼べばいいの?」
「……アクセルだ。正式な名前はアクセル・アルマー。アクセルで構わない」
「うん、よろしくねアクセル。私は蒋麗華。麗華って呼んでね」
「ああ。まずは目を瞑れ。この朱禁城から脱出するぞ」
その言葉に目を瞑った天子……否、麗華を連れて俺は影のゲートを展開するのだった。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ