第五章 StrikerS編
第百六十四話 『決戦(8) 星の目覚め、暴走するゆりかご』
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着くというところで、瞬間、目の前の空間が歪み出す。
「「!?」」
二人はそれで動きを止める。
それで歪みからフードを着たガタイのいい男性が出現する。
みればそいつは右目に線が入っていた。
そして思わず叫ぶ。
「隻眼の魔術師!?」
「フフフ…よくぞここまでたどり着いたものだな。シホ・E・S・高町よ」
「…今更、何をしに現れたのよ…? やろうと思えばあなたをこの場で倒すことも可能よ」
「その体でよく言う…。まぁ、いい。スカリエッティからはもう引き出す情報は引き出したからな。奴はもう私にとって不要なのだよ。後は、仕上げだ」
それで隻眼の魔術師は右手を掲げる。
その手にある最後の一画を残す令呪が輝き、
「さぁ、最後の令呪に命じる! オリヴィエ・ゼーケブレヒトよ! ゆりかごを最高速度で上昇させ地上を焦土と化せ!!」
「「なっ!?」」
シホとなのははその内容に思わず絶句する。
「うっ!? あああああーーー!!?」
そこにオリヴィエの叫びが響き渡り、次いで船体が急激に揺れだして、急な上昇に伴いシホとなのはは思わず体にかかるGに耐えられずに両手を地面につく。
「ハハハハハハッ! さぁ、シホ・E・S・高町よ! 止められるものなら止めてみろ!」
「貴、様…ッ!」
「まぁ、ここまで来れたご褒美として私の名前を教えてやろう。私の名は“ヴォルフ・イェーガー”だ。生きていたらまた会おう。さらばだ」
それで隻眼の魔術師…いや、ヴォルフ・イェーガーはまた歪みの中に消えていった。
「ここまで、来て…!」
シホはこの事態をどうにかしないと地上、ミットチルダが焦土を化してしまう。
そしてなんとか力を込めて立ち上がり、どうにかしようと思考を巡らせるがなかなかいい案が浮かんでこない。
(ここまでなの…?)
つい、そんな事を考えてしまったその時だった。
シホの周りの景色が急に色褪せて、ゆりかごの揺れも止まり、なのはやオリヴィエの姿も時間が停止したかのように止まってしまっている。
「これは…!?」
シホにはこの現象は覚えがあった。
過去に一度体験した語りかけの言葉。
【…我を求めよ】
脳に直接干渉してくる様なそんな声が聞こえてきた。
「世界…! 抑止力の声!!」
シホは、再度世界に試されることになる…。
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