恐ろしきもう一つの姿
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<ゾーマの城>
大切なアイテムを置いてきたと言われ激怒するアルル達。
そんな仲間等を指差しながら大笑いするリュカ。
もうどうしていいのか分からず立ち尽くすゾーマ…
あの…ラスボス戦の真っ最中なんですけど…
「ジョーク、ジョークよ!ほれ…この通り『光の玉』は持ってきてます!」
存分に笑い終えたリュカが懐から光の玉を取り出し、後方の仲間等に掲げ見せる。
「みんなスゲー顔で怒るんだもん…ちょ〜うける〜!!」
ガックリと項垂れるアルル等…
この状況で明るいのはリュカただ一人だけ。
オルテガすら青ざめていたくらいだ…
(スッ…)
するとゾーマがリュカの手から光の玉を掠め取る!
「ほう…これがワシの闇の衣を無力化させる光の玉か…」
光の玉をしげしげと眺めながら、リュカから距離をおき呟いた。
「ちょっと…それは大事な物だから返してよ!」
「キサマは馬鹿なのか?」
凄く大切なアイテムを、これから戦う相手に奪われたのに、何故かユルい口調のリュカに、心底疲れた様子で尋ねるゾーマ。
「よく言われるけど何で?」
「…何でじゃねーよ!このアイテムが何に使われるのか解ってるのか!?」
「あれ?…お前もしかしてルビスの説明を聞いてなかったの?それを使うと闇の衣が消えるんだよ。凄いだろ!…じゃ、返して」
「………か、返すワケねーだろ!これを使われたら、ワシは弱くなるんだ…そんな物をこれから戦う相手に渡すワケねーだろ!」
リュカの緊張感のない口調に、思わず怒鳴るゾーマ。
本気なのかワザとなのか判断付かないのが困りものだ。
「あはははは…弱くなるって…たいして変わらないよ。お前、闇の衣があったって弱いじゃん!傷口が回復するってだけで、お前は弱いじゃん!むしろ苦痛が長引くだけだよ?光の玉を使ってサクッと死んだ方が良くね?」
「………くっくっくっ…はっはっはっ…随分と愚かな人間も居たものだ…己の実力も判らぬとはな。よくここまで来れたものだ!」
勝つ事を前提に喋るリュカを見下し、一人であざけ笑うゾーマ…
流石にリュカの表情が真面目な物に変わってきた。
「ふん…大人しく光の玉を返していれば、真の苦痛を味わずに済んだのに………」
「いい加減にしろ!キサマ如きか弱き人間が、闇の大魔王ゾーマ様に勝てるワケが無いのだ!手始めにキサマを一瞬で塵に変え、残りの者共もあの世へ送ってやるわ!」
言い終わるや、ゾーマはリュカ目掛けてマヒャドを唱えてきた!
しかし軽く躱して鳩尾にカウンターキック!
因みにこのキックは、よくドリスがリュカへのツッコミとして入れてくる鳩尾キックと同じ物だ。
「ぐぅ……やるではないか…だが無駄な事…闇の衣がある限「その中途半端な回復を後悔しろ!」
リュカは立ち上がり嘯いているゾーマの台詞を遮り、
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