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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第354話】
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はしない――何故か?

 真ん中を狙うというのは簡単な事らしく、本人達は自身が思った場所へと狙って撃つ方が訓練になるとか。

 更にターゲットにランダム性をもたせると尚良しらしい――俺も取り入れてはいるが中々上手くいかず、未だに四割程度しか狙った場所に当たらなかったのが村雲・弐式搭乗時の記録だ。

 打鉄改良型に乗っては今回が初めてだから些か緊張する――と。


「それまで! 次、準備しろ」


 その号令に、俺と一夏、そして篠ノ之が各々の射撃武器を構える一方、俺はシャルから予め借りていたヴェントを手に取り、それを眺める。

 ――本当ならロケットパンチで参加したかったが、それだとターゲットの何処に当たったのかが判別しにくいと言われ、已む無くシャルからアサルトライフル――小銃を借りたという訳だ。


『主君、少し良いだろうか?』

『ん? どうした?』

『前に主君に言われた通り、センサー・リンクの解除及びターゲットサイトを解除したのだが――これだと主君は目測でやることになるのだが……』


 実は少し前に雅に言って、射撃関連の補正機能を全面的に切ってもらっていた。


『良いんだよ、それで。 村雲に乗ってた時もそうだったんだし――まあ、村雲に搭載されてなかったってだけのオチだが』

『ふむ。 ……主君は努力家なのだな、私に乗った生徒は皆センサー・リンクの補助もターゲットサイトも使っていたのでな』

『それが普通だからな。 実際、補正機能使えば射撃も楽になるし。 ……でもそれだと訓練にならないし、機能に頼りすぎるといざって時に頼りきり過ぎて何も出来なくなる事態も起きるかもしれないからな』

『成る程。 ……流石は我が主君だ。 好意的に見えるぞ? ……む、無論、主君とは主従関係故に、恋慕とかそういうのでは……ゴニョゴニョ』


 何故か歯切れが悪くなる雅。

 ――というか気にしてる場合ではなかった。

 篠ノ之が横目で俺を見ながら口を開く。


「ふっ、有坂。 貴様には負けんからな」

「ん? こんな所で勝負も何もする気無いって」


 勝負する以上勝ち負けはあるが、俺自身訓練に不毛な勝敗は持ち込むつもりもなかったのだが篠ノ之は――。


「ふん。 まあ大方私の勝ちは目に見えてるがな」


 既に勝ったつもりらしく、明らかに馬鹿にした言い様だった。

 だがここで勝負に乗るつもりもないので俺は聞き流していると――。


「おいおい、箒? 俺も居るんだぜ?」

「む? ……そうだったな。 一夏、共に頑張ろう」

「だな。 ヒルトも頑張れよ?」


 ――何故か一夏に励まされる俺。

 疑問符を浮かべつつ、シャルから借りたヴェン
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