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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
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する。この魔法なら、きっとこの違和感の正体を潰すことが出来る。

「スプライト・・・ザンバァァーーーーーッッ!!」

術者周辺の空間に発動されている結界や補助魔法の効果を破壊できるスプライトザンバー。効果は期待通りあった。私たちの周囲を覆っていたキラキラ光る何かが吹き飛んだ。目に見えないほどに小さな小さな氷の欠片だ。そうか。乱反射が原因だ、間合いを計り損ねたのは。

「お、おおっ。結界がこんなにも簡単に壊された・・・! それに、零鞭(マスティギオ)まで・・・」

やっぱり結界が張ってあったんだ。間合いのズレはその結界の効果だったんだ。結界破壊だけじゃなくて、氷の鞭も破壊出来た。氷で何か創るのは補助術式のようだ。

「・・・・シェフィリスさん」

「ん?」

「私・・・、私は・・・。ありがとうございます。ルシルとの仲を認めていただいて」

構えていたザンバーを降ろして頭を下げる。シェフィリスさんは虚を突かれたようにポカンとしたまま無言。あれ? あれれ? もしかしていう言葉を間違った? ありがとう、より、ごめんなさい、の方が良かったのかな?戸惑っていると、シェフィリスさんが大笑いし始めた。

「いやいや。ううん。こちらこそありがとう。何かスッキリした。そうそう。ルシルと十年以上一緒に過ごしたんだからもう判ってると思うけど、ルシルって時折、自分を二の次にして行動するから」

「あはは。もう嫌と言うほどに判ってます♪」

「ふふ。彼の手綱を握るのは結構しんどいかもだけど、愛があればラクショーだよね」

「あ、あああああ愛ぃぃいいいい、愛ですかっ!?」

いきなり愛だとか言われると困る。いやいや、もう二十六歳なんだから、これくらいでパニックを起こす方がおかしいんだろうけど。ほら、シェフィリスさんも、急にどうしたの?みたいな顔してるし。

「愛だね〜」

「愛ですかぁ〜」

「貴女とルシルの愛ですよ〜」

「・・・・・・・・あぅ」

二人してルシルの居る空を見上げながら、しみじみとそう呟き合う。空は、ルシルがリーヴスラシルを轟沈させた直後。だから砕けていく船体が雪となって消えていっていた。するとシェフィリスさんが「さて。この勝負は私の負けと言うことで良いかな?」って同意を求めてきた。

「え、でも・・・。シェフィリスさんは全てを出し切っていないですよね? 真技だとか、水流系術式だとか、色々と・・・」

「なに? 真技を使ってほしかった? そんなこと言うなんて勇者ね、貴女。私の真技は結構すごいよ? いくら制限が掛けられているからと言っても、防御はもちろん余程の運が無いと回避も出来ない」

「知っています。プスィフロス・エヴィエニス・ヒョノスィエラ・カタストロフィ・・でしたよね?」


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