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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
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けど」と答える。ルシルからそういった話は聞かないし、聞きたくない。だからそういう事柄の話をするのは主にシャルだ。そんなシャルも詳しくは喋らなかったから、別世界での契約での事はあんまり知らない。

「そっか。・・・私は見てきた。相手の女の子たちを。良い子ばかりだったよ。でも、ルシルは断ってきた。私の事はもちろんガブリエラって娘の事があったから」

――氷装零剣(クスィフォス・ヒモナス)――

“ガンバンテイン”全体が氷に包まれて、杖から剣へと変化した。剣と化した“ガンバンテイン”を脇に構えて、微苦笑を浮かべながらシェフィリスさんが突進してきた。記憶の中でのシェフィリスさんが近接戦闘をした場面は確か無かったような・・・?
でもルシルが私たちに見せたのはほんの一部(本当にグロテスクな場面などは飛ばしたって話だ)だけだから、その飛ばされた場面の中にあったかもしれない。

「あ、それは知ってます。ルシルが自分の幸福を捨てた最大要因、ですよね・・・っ!」

「そう・・・っ!」

お互いが全力で振るったザンバーと“氷剣(ガンバンテイン)”が衝突。ザンバーの刀身は氷結されずにちゃんと鍔迫り合いが出来てる。シェフィリスさんがそうならないようにしているからかもしれないけど。

「そうそう。でね。私・・・ルシルが断るたびに、やった、って思ったの」

「・・・・何となくですけど・・・解る気がします・・・!」

さらに力を込めて、シェフィリスさんごと“ガンバンテイン”を弾き飛ばす。たたらを踏んでいるシェフィリスさんへザンバーを一閃する。だけど・・・

(外した!?)

確かに間合いに入っていたのに、シェフィリスさんに当てることが出来なかった。大振りだったことで大きく体を開いてしまった。その隙をつくシェフィリスさん。体勢を低くして突進してきた。振るわれる“ガンバンテイン”。あ、でも・・・間合いがおかしい。シェフィリスさんの位置からの一撃だったら半歩下がるだけで避けられる。だったら紙一重で避けて、すぐさまカウンターを打ち込む。それで行ける、って思った。

「が・・・っ!?」

直撃だった。左腕にしっかり決まる“ガンバンテイン”の一撃。切断力が無いことが幸いだった。剣で斬られたというよりは鈍器で殴られた感じ。下手に足に力を込めてその場に留まろうとせず、殴られた衝撃に任せて吹き飛ばされる。そうすることで衝撃を出来る限り減らせるから。3mくらい飛ばされて、でも何とか体勢を整えることに成功。よかった。体勢を整えるまでに追撃されてたら終わってた。

(今・・・剣が伸びたような・・・?)

そう。“ガンバンテイン”の剣先が突然伸びたように見えた。でも見ると“ガンバンテイン”の刀身の長さは始めと同じ。変わってない。間合いを計り損ねた?
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