3話
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大な魔法使い」の道程に、不必要とされていたモノを求めるヒトがいる。その求めに応えを窮した時点で、高音は「救済」を放棄したも同然だった。
淡い憧憬の念は、強い理想に追いやられる。しかし、どちらも自らの裡から生まれたモノ。消える事なく裡に燻っていたソレは、ここに来てより強い疑問を投げ掛ける。
――貴女はその切り捨ててきたモノも必要だった――
理想とするモノが「魔法」を冠する為に、選択肢は無いと思っていた。その結果失う“何か“を知らなかった故に。
それは、果たして「偉大な」者と呼べるのか――
力なくては「理想」を追えない。
力だけでは「理想」に届かない。
そう……不必要なモノなど始めから無かったのかも知れない。
「――まあ、それでも『恋愛』にかまけているヒマはありませんが」
今回の事の根底にある「問題」は、今の高音には要らないモノ。
恋を知らぬ高音には、所詮裡から出た「自身の為の」気持ちと云う認識だ。それこそ「我欲」。マギステル・マギには不要。やはり、余分はあるのだ――と。
そう、まだ高音は知らない。
「ヒトを好きでいる」と云う気持ちこそ、「他者の為に」と力を奮うその在り方の源泉なのだと云うことを。
そして、それが――
――彼女の淡い憧憬の根源だと謂うことを――
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