第9話:新メンバーを選抜せよ−3
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本人に聞いたんです。
あいつ、自慢げに話してましたよ。 "高町なのはの手料理を食った"って」
「ちっ・・・余計なことを」
ゲオルグがクリーグの言葉に顔をしかめて舌打ちをする。
「それにしても珍しいじゃないですか。 普段は公私の別をはっきりさせるのに。
何かあったんですか?」
クリーグがそう尋ねると、ゲオルグは小さくため息をついた。
「あいつがなのはのことを女と思えないなんて言うもんだから、
少しカチンときてさ・・・」
「なるほど。 で、奥さんが世界で最高の女性と思ってる部隊長としては
その認識を改めさせようとしたわけですね」
「まあ、そういうことだ」
納得した、というように何度も頷きながら確認するような口調で言うクリーグ。
そして、その言葉に対して小さく頷くゲオルグ。
二人の足は目的地である会議室の前で止まった。
クリーグが扉を開けて二人は室内へと入る。
会議室には既にチンクとウェゲナーの2人が座って待っていた。
ゲオルグとクリーグがそれぞれ空いた席に座ると、チンクが口を開いた。
「あとはフォッケだけか・・・」
「まあ、な・・・・・」
ゲオルグは語尾を濁した言い方で答えると、腕組みをして俯く。
チンクはゲオルグの様子に怪訝な表情を見せるが、深く追求することもなく
黙り込んだ。
そのまま無言の時間が数分間過ぎたころ、部屋の扉が開かれてフォッケが顔を出す。
「あ、もう揃ってますね」
そう言いながら中に入ってくるフォッケに続いて、会議室に入ってきた人物に
ウェゲナーとクリーグは驚いた顔を見せる。
「ランスター執務官と・・・誰ですか?」
「知ってるだろ、エリーゼ・シュミット3尉だよ。 部隊長のお姉さんだ。
でも、なんでここに?」
目を瞬かせながら見つめるクリーグとウェゲナーの視線を浴びつつ、
ティアナとエリーゼは横並びの席に座る。
全員が席に着くとゲオルグはそれぞれの顔をぐるっと見まわしてから、
ゆっくりと口を開いた。
「じゃあ、全員揃ったところで4月からの前線部隊増員に伴う
新しく採用する部隊員の選考会議を始める」
ゲオルグはそこで一拍置いてから話を続ける。
「この会議では、新部隊員の採否だけでなく4月以降の人員配置も
決定するつもりなので、そのつもりで頼む」
次いで、ゲオルグはティアナとエリーゼの方に目を向ける。
「あと、この二人は知っての通り4月から新しくウチの分隊長となる。
まだウチの所属ではないが、彼女たちの分隊の構成を決める会でもあるので
出席してもらうことにした。 では、挨拶を」
ゲオルグがそう言って促すと、まずティアナが立ち上がる。
「ティアナ・ラ
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