第9話:新メンバーを選抜せよ−3
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ルームから出ていくと、ゲオルグが少しだけ身を乗り出して
ウェゲナーに話しかける。
「で、教導じゃないとこでのなのははどうだった?」
「はい? もしかして、俺を連れてきた目的はそれですか?」
驚いた様子でウェゲナーが尋ねると、ゲオルグは真顔で頷いた。
「まあな。 で、どうなんだよ」
「素敵な女性だと思いましたよ。 よく気が付くし、料理はおいしいし、
あんな人と結婚できればいいなと思います」
「そっか。 でもやらんぞ。 なのはは俺のもんだ」
「わかってますって。 第一、奥さんが部隊長にベタ惚れじゃないですか。
部隊長のことを話してる時の奥さんの表情がすごく自慢げでしたもん。
この人はホントに部隊長のことを愛してるんだなって実感しましたから」
「そうか?」
「そうですよ。 ついでに言うと、自分の奥さんが女性とは思えないって
言われただけで、自宅に部下を連行する部隊長とは似た者夫婦だと思いますよ」
「なっ・・・」
ウェゲナーがニヤッと笑って言った言葉に、ゲオルグは言葉を失う。
少しあって、ゲオルグは渋い顔をしてゆっくりと口を開いた。
「だって、自分が心の底から惚れてる女が"女とは思えない"なんて言われたら
多少は腹が立つだろ。 自慢の嫁なんだから」
そう言ったゲオルグの顔は不機嫌そうだったが、どこか反省の色も見えた。
翌朝。
シュミット邸で朝食を食べたゲオルグとウェゲナーは、
ゲオルグの運転する車に乗って隊舎に向かった。
車内では特に何も話すこともなく時間は過ぎ、隊舎の駐車場に着いた。
車を降りた2人は途中で別れてゲオルグは部隊長室へと向かう。
部屋に入ったゲオルグは席に座ると端末を取り出して、前夜にまとめた
部隊の新メンバー採用案を見直し始めた。
時折うなり声をあげつつ、自分が考えた部隊再編後の人員配置を見直すゲオルグ。
あっという間に時間は過ぎ、採用者を決定するための会議の時間が迫る。
「ま、こんなもんか」
自分独りしかいない部屋の中で呟くように言うと、ふぅっと大きく息を吐いてから
ゲオルグは机に手をついて椅子から立ち上がった。
端末を小脇に抱えると、自室を出て会議室へと向かう。
途中、同じように端末を小脇に抱えたクリーグと出くわす。
「あ、おはようございます。 部隊長」
「おはよう、クリーグ」
朝の挨拶を交わすと、2人は並んで歩きだす。
「そういえば、昨日は遅かったらしいですね」
「まあな。 とはいえ、8時には帰ったけど」
「らしいですね。 しかもウェゲナーを自宅に連れ帰ったらしいじゃないですか」
「・・・誰に聞いたんだ?」
「今朝、ウェゲナー
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