第9話:新メンバーを選抜せよ−3
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ー。 ウェゲナーにフォークを持ってきてやってくれよ」
「はーい。 ちょっとまってね」
なのはの声がキッチンから返ってくると、ゲオルグは苦笑して
ウェゲナーに話しかける。
「悪いな。 箸なんて使わないよな、普段」
「いえ、気を使ってもらってスイマセン」
少ししてキッチンからなのはが現れる。
そしてウェゲナーの前にフォークを置くと、ゲオルグの隣に座った。
彼女の前にはお茶と大福が置かれていた。
「大福かよ。 こんな時間に食うとふと・・・ごめんなさい」
"太るぞ"と言いかけたゲオルグをなのはが鋭い目線で射抜くと
ゲオルグはピタッと言葉を止めて、直後には謝罪の言葉を口にする。
そんな二人の様子を目の前で見ていたウェゲナーは、
"仲のいい夫婦だなぁ・・・"などと考えながら煮物を口に運ぶ。
「あっ、うまい」
思わず口をついて出た言葉にゲオルグが反応して満面の笑みを浮かべる。
「だろ?」
そしてなのはは微笑を浮かべつつホッと胸をなでおろしていた。
「よかった、お口にあって」
それからしばらくはたわいもない雑談をしていた3人だったが、
ふとゲオルグがウェゲナーを連れてくることになった経緯を
思い出したように話し始める。
「そういえば、ウェゲナーは何年か前にお前の教導を受けたらしいぞ」
「えっ、そうなんですか?」
ゲオルグの言葉を聞き、驚きの表情を浮かべながらなのははウェゲナーを見る。
「はい。自分が陸士訓練校の生徒だったころに一度」
「へーっ。 陸士訓練校の生徒ってことは、特別戦技教導のときですよね。
1週間くらいの」
「そうです。 ちょうどその時に奥さんにお世話になりまして。
あの時はありがとうございました」
「いえいえ、どういたしまして」
そう言って微笑を浮かべるなのはに向かって、ゲオルグは意地悪く話しかける。
「って、お前はウェゲナーのことを全然覚えてないんだろ。薄情なヤツだなぁ」
「だって、訓練校の戦技教導なんて1年に10回はあるんだよ。
しかも1週間しかないし、全員覚えてるなんて無理だよ」
なのははそう言って頬をふくらませる。
そのなのはの言葉をフォローするようにウェゲナーが口を開く。
「それはそうだと思いますよ。 仕方ないですって」
「ですよね。 ゲオルグくんの意地悪」
「はいはい・・・」
なのはがゲオルグの方を睨むようにして言った言葉に、ゲオルグは苦笑で応じる。
「でもな、ウェゲナーはその時のなのはがあまりにも厳しくて
女性としては見れなかったって言ってたんだぜ」
「えーっ! ひどーい!!」
少し眉を吊り上げたなのはが抗議の声をあげると、ウ
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