21話:欠陥電気
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オレを止めに現れやがった。
「イッチー、少しは落ち着くのにゃ、はい深呼吸ー」
「ふんだ……」
こんな非常時に落ち着いてられるか。誰がするものか……
「土御門、こっちは急いでるんだ」
「まぁそいつは難しい相談ですたい、俺は友達としてイッチーを止めてやるのにゃ」
あくまで友達として、か……
「友達思いな土御門くんなら、だったら尚更どけよ。お前はアレを見てどう思ったのか知らないが、オレは以前からアレが起きることを知っていたし、もうこれ以上は我慢の限界なんだ」
「ふーん……それで? やっと重い腰を上げたお前が今更現場に行ったところでどうするつもりだ?? またあの時みたいに少女を誘拐でもするつもりか??」
「誘拐だなんてお前らはホント人聞きが悪いんだよ」
ホントどいつもこいつも口を揃えて言いたい事言いやがって……
「オレはただ彼女らを助けたいだけだよッ!!」
なんで少女を連れて逃げることが誘拐になるのだ。つーか、お前も共犯だろうが、なんでオレだけが誘拐犯なんだ、おかしな話である。
まぁその話は置いといて……
しかし、土御門は言う。
世の中どうしようもないことなど山ほどある、と聞き分け悪い輩に言い聞かせるように。
「やめておけ。言っちゃ悪いがイッチーにはかなり荷が重い問題だ」
ただの一般市民のオレが関わっていいものじゃないと。
「だから言ってやるのさ、彼女たちはカミやんにでも任せてお前は諦めた方がいいとな。お前が関わって碌なことになんてありやしないんだからな」
「くそったれが……」
本当に、あのアニメの内容がこの世界で起きるのなら、逆にお前が邪魔なんだと。もう事件の解決策はカミやんと分かってるんだから、尚更大人しくしておけと……
しかし、凄く酷い言われようだ。
土御門はオレよりも学園都市を知り、闇を知っている。
たぶん、あのアニメ映画を観て何か察したんだろう。だから本当に土御門はオレのために言ってくれている。
でも、そうじゃないだろ。
「でも、やっぱり今すぐ行けば助かる命があるんだよ!!」
たとえそれが偽善だと呼ばれようが、人の皮を被った鬼だとは言われたくない。
「そうやって後先考えず日常を壊す気か?? それがお前の望んでいたことなのか??」
「だからっ、知ってしまったんだからほっとけるかよ!!」
我ながらめんどくさい性格をしてやがる。
真実を知らなければどれだけ楽だったか……
「はぁ……イッチーの悪い癖ですたい。普段は平穏を望んでいるとか事件に関与しないとか言ってる癖に、結局自分を制御できてないにゃー」
まだまだお子様ですにゃと土御門はいつもの調
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