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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
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ークの反対であるコート右端に居て、しかもすでに拳打を放っている。ボールが打たれ放たれた。ここでようやくフォルテが管理局チームコートへと振り返る。しかしフォルテもまた幾度と死線を越えてきた英雄。反応しきることが出来た。
ボールを紙一重で避けようとする。迎撃ではなく回避に回ったのは、迎撃に必要な動きが出来ないほどにまでボールが接近していたから。そして、たとえ外野に居るはやて達から高速追撃が来ようとも迎撃できる体勢を整えられると判断したからだろう。だが・・・
「っ!!?」
ボールの軌道が変わる。野球で言うスライダーだ。ボールが回避行動を取ったフォルテを追いかけるように軌道を変え、バスッと音を立ててフォルテの足の甲に直撃。ボールは跳ねる。はやて達の居る外野へと。フォルテが手を伸ばす。ここでボールをキャッチ出来なければフォルテのアウト。
制限時間はもう残り少ない。ジークは残るが、逃げに徹すれば・・・・「勝てるぞ」。フォルテの指がボールに触れた――かのように見えたが、無情にもボールはフォルテを嫌うようにそのまま直進。
「わっとっ!」
バシンッとボールが両腕に収まる。そう、ヴィヴィオの両腕の中に。
「・・・・・・あ、フォ、フォルテ、アウト!」
フェンリルの宣告。フォルテシアは「やられた」と無表情のようで実際は悔しそうな表情を浮かべ、コートを出ていった。
「ヴィヴィオ! もうボールをジークに向けなくていいっ。味方同士でのキャッチボールだっ」
「あ、うんっ! アインハルトさん、パス行きますっ」
「はいっ、どうぞっ」
「ルシルッ! 君は・・・!」
「すまないな、ジーク。下手にあなたをアウトしようと欲張るより、無難に逃げさせてもらう」
ジークにボールが回れば負ける可能性もある。それほどまでに手強いんだ、ジークは。それに千里眼の精確さも。パス回しを1分弱続けた。途中で「なぁ、セインテスト。完全勝利やりてぇ」と不平を漏らすヴィータや、「セインテスト。これは卑怯なのではないか?」と渋るザフィーラから非難を受けたが、私は即切り捨てた。この状況を打破する力を持つのがジークなのだから。そして・・・
「ゲーム終了〜〜〜〜〜〜!! 管理局チームの勝利ぃーーーーーっ!」
フェンリルがゲーム終了を告げ、管理局チームの勝利を宣告。コート内に居るはやて達、コート脇で観戦していたフェイト達から歓喜の声が上がる。そんな中、シエルが「兄様、兄様♪ 報酬ちょーだい?」と勢いよく抱きついてきた。
両腕でシエルを抱き上げて、頭を撫で、そして額にキス。シエルは「勝たせたんだから、頬にも」と追加注文。仕方ないな。両頬に一回ずつ軽く触れるだけのキスをする。
「大好き兄様ぁ〜?」
シエルを抱っこしたままでいると転送が始まっ
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