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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
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私はヴィヴィオとアインハルトからシエルへと向き直り、シエルへ歩み寄る。そしてシエルを抱き上げて、頭を撫で、さらに額にキスをする。これが報酬ということらしい。私が“アンスール”を裏切るのを黙って見過ごすことへの。

「ありがとう、シエル」

「ううん。どういたしまして兄様」

「ああーーっ! シエルも裏切ったなぁぁーーーーっ!」

シエルもまた私の背に両手を回し、ギュッと抱きしめ返してくれた。たとえ本物のシエルじゃなくても。この温もりも、この香りも・・・確かにシエルなんだ。負け犬の遠吠え状態のステアはもう完全無視。シエルは「ごめんね〜」と軽い口調で謝った。

『ルシル。あなた、わざと水流系のボールをアインハルトさんに向くようにしたでしょ?』

「・・・そうだよ、シェフィ。君には嘘を吐きたくないから答えよう。私がこのゲームに参加したのはフォルテの脅しに屈したからじゃない。管理局チームの一員として参加し、アンスールチームに勝とうと考えたからだ」

本当なら黙っておきたかったが、たとえ幻だとしてもシェフィに嘘を吐きたくない。だからそう言うと、ステアが「裏切り者ぉぉーーーっ!」と吼え、シェフィは『やっぱり』と、ヴィータは「なんだよ、そういうことか」と不機嫌そうに呟き、リエイスは「信じていたぞルシリオン」と少し疑わしい事を言ってきた。
リエイス、君は思いっきり非難の視線を向けていたよな私に。

「ありがとう、アインハルト。私の意図を読み取ってくれて。おかげでステアをアウトに出来たよ」

「えっ? その・・・いえ、ルシリオンお父様の考え通りに出来て良かったです」

礼を言うと、アインハルトはホッと安心したように微笑みを返してくれた。

「フェンリル。ゲーム再開だ。それとも、私を外すか? ステア、フォルテ、ジーク」

確認を取る。敵として認識された私をゲームに残しておくわけがない。せめてフォルテをアウトにしてからの退場と行きたかったが。シェフィ・・・。いや、彼女を責めるのは筋違いだ。嘘を吐けずに明かした私が悪い。

「ううん。ルシルには、そのまま、残ってもらおう」

「お? ほう、良いのかフォルテ? 私は敵だぞ。シエルも協力してくれる。つまり味方はジーク一人だけ。お前とジークの二人だけで、この子たち管理局チームに勝てると?」

「勝てる。だって、私と、ジークには・・・真技が、ある」

くっ、その手段を取られる前に勝負を決めておきたかったんだが。管理局チームに緊張が奔る。フォルテの真技はまだしもジークの真技はマズ過ぎる。そこにステアが「憶えてろ〜」と捨てゼリフと共にイヴ義姉様に連れられて退場。はっはっはっは、ザマァ。ちゃんとすぐに忘れてやるから安心しろよ。

「フェンリル。ボールは管理局チームからでも構いま
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