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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
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に隠れているのかが判るんだったら、イヴィリシリアさんに不利な隠れ鬼のルールにも納得がいく。
三十分で見つける事もきっと可能だ。あたしの推測は正しかったようで、イヴィリシリアさんが戻ってきて室内の捜索を再開。そしてベッドの前で立ち止まって、片膝と左手をついた。ベッド下を覗き込むつもりだ。ゆっくりと体を折って目線をベッド下へ。

「っ!」

「シューット!」

目が合ったと同時にクロスファイアをイヴィリシリアさん目掛けて射出。この距離、そしてその体勢。避けきるのは難しいはず。でも甘かった。強烈な風が吹いた。あたしを覆い隠していたベッドが吹っ飛ぶ。あたしも床を這うような爆風によって無理矢理立たされてしまった。クロスファイアはもうどこにもない。対処された。

「本物とご対面ね・・・!」

振るわれる鋭い一閃。解除していたダガーモードを再発動。イヴィリシリアさんの斬撃を受け止めきれるなんてもちろん思ってない。少しでも至近距離でこの一撃を与えるために。左手の“クロスミラージュ”の銃口をイヴィリシリアさんの胸へと向け、

――シュートバレット――

圧縮魔力を弾丸状に形成して、加速して撃ち出す射撃魔法を放つ。当たる。そう思った時には既にイヴィリシリアさんの姿はどこにもなくて。確かに目の前に居て、しっかり目で見ていたのに、完全に見失った。ううん、一度だけ視界を閉じた。そう、まばたきの時に。

「王手」

背後から剣が伸びてきて、首筋に刃を当てられた。あたしは降参の意を示すために“クロスミラージュ”を待機モードにして、背後に居るイヴィリシリアさんへと差し出す。

「結構。武装解除はしなくていいわ。ただ大人しく捕まってくれるだけで」

こうしてあたしは二人目の捕虜として捕まった。

?―?―?―?―?―?

「こちらイヴィリシリア。あなたたち黄チームの幻影術師を三階で確保。残り五人」

フェイトに続いてティアナを捕まえ、玉座の間に閉じ込め終えたイヴィリシリアの顔に焦りが滲みでる。十五分で二人。残り五人を十五分で捕まえなければならない。間に合うわけがない、と。

「思っていた以上に手強かったわね〜」

フェイトとティアナに苦戦したことを素直に認め、純粋に二人の強さを称賛していた。

――瞬風――

フワリと体を浮かせ、高速で階段ホールへ向かい、到着。そして階段を高速で上って行き、四階に到着したイヴィリシリアは早速魔術を発動する。

――風査――

四階全ての部屋より風を集め、どの部屋に黄チームのメンバーが隠れているのかを探査。閉じていたまぶたを開き、「三人か」と呟いた。四階に三人隠れているのを確認したイヴィリシリアは、現在地から一番近い両親の部屋を目指した。

†††Sideシャマル†††


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