暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
ようこそ☆ロキのロキによるお客様のための遊戯城へ〜Z〜
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「ルールー、準備はええか?」

ルールーは強く頷いて応えた。よし、なら行こか。私も頷いて、一緒にノブに手を掛ける。見取り図からして、三階の渡り廊下は屋内の廊下やなくて屋外の石橋。つまり暗闇の中を進む事になる、ゆうことや・・・。そやで気を引き締めんとな。
扉を開ける。そこは案の定明かりの無い暗闇に包まれた全長30mくらいの石橋。石造りの天井にランプがぶら下がっとるけど、全部が割れて使い物になってない。両側の手摺の向こう側、鬱蒼と広がる森が見える。

「?? はやてさん、嫌な音がするから急いだ方が・・・」

確かにシャキンシャキンてゆう金属音がフェードインしてくる。どっかで聞き覚えのある音やな。えっと、どこでやったかなぁ・・・? まぁ今はとにかく中央館へ入った方がええな、今から行く中央館三階は明かり点いとるで安心出来る。

「はっはっはっはっはっはっはっ」

「「っ!?」」

いきなりの笑い声にビクっとなってしまう。う〜ん、覚悟しとったのにな。考える間もなく中央館の入り口へと走り出しながら声のした方を見てみる。手摺の向こう側、宙に浮く作業衣の青年が居った。首が異様に傾いとって、手には大きな(140cmくらい)ハサミ。庭師さんやろか? 庭師さんの幽霊は笑い声を上げたまま私らへと突撃してきた。

「ルールーしゃがんでっ!」

しゃがんだ直後、開いとったハサミを私らの頭上で勢いよくシャキンと閉じた。追撃から逃げるために、立ち上がりの勢いで前へ前へと全力ダッシュ。というかな? あんなんに切断(チョン)されて、ホンマに防護服が斬られるだけで済むんか? 一応全力で逃げたおかげで追撃されることなく中央館に入る事が出来た。

「「はぁはぁはぁはぁ・・・・」」

二人して扉に背を預けて、息を整える為に何度か深呼吸。はぁ、明るいってええなぁ。改めて明かりのありがたさを思い知るわ。息も整って、いざ四階へゴーや。頭ん中で見取り図を展開して、四階へ上がる階段ホールを目指す事にした。

「シグナムさんはもう明かりを点けてくれているでしょうか・・・?」

「どうやろ。やっぱり館主が居る階やし、結構な幽霊が潜んでるかもしれん」

シグナムはその中でも突っ切って行くやろね、それはもう勇ましく。でも攻撃は通用せん。防御もまったくの無意味となると、やっぱり機動力重視の逃げ足が必要や。まぁシグナムは走るの速いし、頭の回転も速い。だからそんなに心配は要らんやろね。そんなこんなで辿り着いた階段ホール。四階に明かりはまだ点いとらんな。

「シグナムさん、大丈夫かなぁ・・・?」

ルールーがボソッと独り言を呟く。私らより最も早いうちに配電室に行けたり館主室に行けたりするシグナム。
それやのにまだっちゅうことは・・・なにかあったって思っても
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