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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
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は変わりないです。ランプは確かに明かりになって、幽霊を近寄らせないのですから。

「やったですっ。明かりが点いているならラクショーですよ、イクス」

「そうですね、これなら幽霊も襲って来れないですね」

イクスの右手を引いて石橋の先にある中央館の両扉を目指します。ですが、やっぱりホラー映画やゲームで観たように一筋縄じゃいかないです。中央館まで残り半分というところで、背後からパリンパリンパリンってガラスの割れた音が連続で聞こえてきました。それはランプが割れた音だってすぐに理解したです。スタートから、そして頭上を過ぎてゴールまでのランプまで全部割れてしまいました。

「急ぎましょうリインさん!」

「はいですっ!」

一目散に走り出す。闇に包まれた石橋。それが示すのは・・・・

「ひっく、ままぁ・・・・ままぁ・・うっく・・どこぉ? こわいよぉ」

急ブレーキをかけて立ち止まり、最悪なことに中央館の扉の前に現れた幽霊を見詰める。五、六歳の男の子です。両手の甲で何度も両目を擦っては「まま、どこ?」ってすすり泣いてます。相手が人間の男の子でしたらすぐにでも駆け寄って、お話を聞くですのに。半透明のその姿が、その思いを問答無用で断ち切ってしまうです。

「リインさん、どうしましょうか?」

「えっと・・・どうしましょう・・・?」

男の子の幽霊が居なくならないと進めそうにないですし。うんうん考え悩んでいますと、「リインさん。わたしに何かあった場合、お気になさらずに先に進んでください」ってイクスがわたしの手を放して、男の子の幽霊に向かって行ってしまいました。

「ちょっ、危ないですよイクス! 確かに放っておけない気持ちは解るですけど、相手は・・・!」

「ですが、この子をどうにかしない事にはきっと先に進めませんから。そうなると、わたしかリインさんのどちらかが声を掛ける事になります。そこで考えますのは、どちらが先に進んだ方が今後のためになるか。わたしは補助一点の魔導師ですが、リインさんは攻防補助どれも扱えます」

「だからイクスひとりで犠牲になるということですかっ!?」

ちょこっと怒りモードに突入ですよ。ズンズンと大股歩きでイクスに追いついて、もう一度イクスの右手を取りました。

「わたしも一緒にですよ。もし何かあってもシグナムが、こういうのに強そうなレヴィも居るですし、はやてちゃんにルーも居ます」

ここで脱落する事になってもきっとみんながクリアしてくれます。ですから怖くなんて・・・やっぱり怖いですぅ〜(涙)。

「ありがとう、リインさん」

「わたしはごめんなさいです。嫌な役をやらせてしまうところでした」

「いいえ。・・・では、いきましょう」

二人手を繋いで、嗚咽を漏らす幽霊の男の子
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