暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
ようこそ☆ロキのロキによるお客様のための遊戯城へ〜Z〜
[13/21]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


「うわっと、何っ!?」

階段ホールに着いた途端、上の階から光の尾を長く引く光弾が六つ飛んできた。よく見れば光の先端は口を大きく開けた人の顔をしてる。ギリギリで回避できたけど、追尾性能があるようで「ああ・・・あああ・・あ・・」って呻きながらまた飛んでくる。アレくらったら絶対ヤバい。そう本能が告げてくる。だから全力で引き離そうとするけど、懲りずについて来る。

――トライシールド――

通用しないって解っていてもベルカ魔法陣のシールドを展開。案の定人の顔をした光弾はシールドを難なく通過。面倒だなぁ、もう!
じゃあこのままついて来ればいいよ。光弾を引き連れてU字階段を何段も飛ばして二階へ。二階の廊下に足がついた瞬間、光弾がわたしのお腹を背後から貫いた。全身に奔る悪寒。光弾はわたしを通過したあと霧散して消えていった。

「・・・・ん? んん? あや、なんともない・・・?」

嫌な感じはしたけど、体のどこにも異常が無い。じゃああの光弾は何だったんだろ? ううん、それより今はプレンセレリウスだ。魔力探査を行って、プレンセレリウスが未だに二階をうろうろしてるのを確認。罠か? 誘ってるのかもしれないけど、今はやるっきゃない。

「って、うわぁっ!?」

走ろうとした時、自分の足に躓いて転んでしまった。なんてドジ。急いで起き上がって走ろうとして、今度は何も無いのに転んだ。「こんにゃろぉっ!」って自分のドジさにイラつきながら疾駆再開。今度はレッドカーペットの折れ目に躓いて転んで鼻を強打。鼻血ブー。

「お、おかしい・・・いくら何でも転び過ぎだコレ!」

鼻血を親指で拭いとって、この超絶ドジに疑問を抱く。あの光弾を受けてからだ、こんなに転ぶようになったのは。まさか相手のドジを誘発する術式? そんなバカな・・・。今度は自分の足元を最大で注意しながら疾駆再開。

(意識を向けたらどうってことないみたいだね・・・)

何とか転ばずに、徐々にプレンセレリウスの魔力反応の近くにまで来れた。視線の先に曲がり角。その先に居るはず。走るスピードを落とそうとして、

「みぎゃっ!?」

また転んだ。意識が足から曲がり角に向いた瞬間に足がもつれた。直後、すぐに起き上がらないといけない状況で周囲から笑い声が聞こえたと思ったら、幽霊数人に包囲されてた。バッと勢いよく立ち上がって、でも最悪なことに「あうちっ?」右足首をグキッた。痛いけど座り込むのだけは耐えて、前方に居るコックコートを着たシェフの幽霊を睨みつける。

「襲って来ない・・・?」

幽霊たちは包囲するだけで何もしてこない。けどそんな疑問はすぐに解消。曲がり角の先から、さっきの人面の光弾が九つ飛んできた。

――お前に憂鬱を贈るぜ(デプレシオン・ファントム)――


[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ