第十一話 黎明
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を返そうと思ってな」
「あたしは運命に決着を付けに行く」
二人の決意に押された若葉。礼羅は若葉の肩に手をかけると呟いた。
「闘真を宜しく頼むよ・・・嫁」
「へ?」
いつもの軽口ではない。明らかに決意の籠った言葉に止める事が出来なくなった若葉。
そんな若葉を背に斬十郎と礼羅は終焉騎士と決着をつけるべく山小屋を後にするのだった。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
わずかに動いた闘真の拳に気付かずに・・・
黎明の森
『コォォォォォ・・・』
森全体を不気味に変化させながら豪真・・・いや滅は全てを終わらせるべく力を蓄え続けているとある気配を感じ取り振り返った。
斬十郎と礼羅の姿が・・・
『貴様・・・あの時の魔戒法師・・・それに貴様は一体・・・』
斬十郎の姿を見る滅。
「腐れ縁だ・・・闘真のな」
斬十郎は魔戒剣を礼羅は魔導筆を構えると滅は悟った。
『この俺とやろうと言うのか?・・・俺はこの世を無に帰す・・・貴様らが最初だ』
「生憎・・・こっちも負ける訳にはいかないんでね!!」
その言葉に滅が礼羅に詰め寄ろうとすると礼羅は跳躍し魔導筆から光が放たれた。暗黒の鎧に防がれ決定打にならないが牽制にはなる。
すると斬十郎の一閃が滅に当るが浅い。
礼羅は結界を張り戦う空間を作り上げるが滅は自身の魔剣でその結界を破壊してしまう。
礼羅が牽制を試みるが全く通じず滅に殴り飛ばされてしまった。
「がは!!」
あまりの一撃に蹲る礼羅。滅は礼羅には目もくれず斬十郎に斬りかかった。
滅の魔剣を受け止めた斬十郎だがあまりの衝撃に足元が沈む。
「あいつは良いのか?」
「あの魔戒法師は最後だ・・・貴様が先だ!!」
動けなくなった礼羅よりも先に斬十郎に狙いを定める滅。
「そうか・・・なら俺もそれに応えよう!!」
受けて立つ斬十郎は魔戒剣を構え迎えうった。
「は!!」
「!!」
滅の攻撃を魔戒剣で受け止める斬十郎。その衝撃に凄まじい力を感じ取るが臆せず自身の構えをとった。
恐れていないその眼差しに滅はいら立ちを感じ取り蛇腹剣を抜刀し縦横無尽に襲い掛かった。
左右から生き物のように動き回る剣を受けながら斬十郎は間合いを徐々に詰めていくと魔戒剣で斬りかかった。
だが滅は斬十郎の剣を腕で受け止めそのまま殴りつけた。
「く・・・まだまだ・・・」
あまりの力に蹲る斬十郎だが魔戒剣を構えると天に向かって円を描いた。
円から光が差し込むと斬十郎の身体に蒼き鎧が装着された。
黎
明
黎明騎士・狼頑
今まで恥じていた心を拭い去り闘真のために再び鎧を纏う
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