第十一話 黎明
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い」
そう言って運命に流されようと諦めようとした時だった。
「せい!や!!」
闘真に出会ったのだ。魔戒騎士の修行の地であるのにも拘らず一人溢れだが諦めずに黙々と修行に励む闘真の姿が・・・
(これでダメなら諦める)
そう思い礼羅は闘真の元へ歩み寄った。
「精が出ますね・・・騎士さん」
「魔戒・・・法師?」
振り返る闘真は礼羅の姿に違和感を覚える。礼羅は闘真に今までの騎士には無かった者を感じ取り一つの質問をしてみた。
「あんた・・・ホラーを斬りたいから魔戒騎士になったの?」
「え?」
「どうなの?」
闘真の答えは・・・
「・・・分からない・・・憑依された人間だって斬りたくない・・・だが誰かが泣くのを見たくない!」
その言葉に礼羅はにやりとすると自身が創り上げた最高の魔戒刀を闘真に渡してみた。
「これは?」
「抜いてみな」
礼羅に言われるがままに魔戒刀を抜刀する闘真。
「何だよ・・・簡単に抜けるじゃないか」
その時礼羅の心に温かい風が吹いた。
運命を変えてくれる男が現れた。
そう確信しながら・・・
その話を聞いた若葉はとても重たい物を感じ取った。
イルバも同じだ。
「あたしの我儘がこいつをこんなにした・・・あたしのせいだ・・・あんな鎧・・・さっさと壊しちまえばよかった」
闘真に対して後悔する礼羅だがその言葉を若葉が遮った。
「ううん・・・闘真は感謝してるよ」
「え?」
「自分は鎧を貰うスタート地点にすら居なかった・・・けど礼羅がチャンスを与えてくれた・・・あいつのおかげで泣く人の為に戦えるって」
若葉のその言葉にいく分か救われた気になる礼羅。
すると
「・・・そうか」
斬十郎が立ち上がった。
「斬十郎・・・え?」
礼羅が見つめると斬十郎の手に闘真に充てられた指令書が握られていた。魔導火にかけると魔戒文字が浮かび上がった。
「闇に染まりし騎士・・・黎明の森より闇を広げ・・・陰我を断ち切れ」
かつて闘真と決闘をした黎明の森・終焉騎士・滅はその場を拠点とし闇を広げ力を蓄えている。
その者を闘真に斬れと言う指令だった。
だが闘真は未だに意識が戻らない。すると斬十郎は魔戒剣を持って立ち上がった。
「斬十郎?」
「俺が行く・・・こいつに借りがある」
斬十郎が代わりに行くと言う。その言葉に礼羅も・・・
「待った・・・あたしも行く・・・あたしがまいた種だ・・・」
礼羅も準備をし斬十郎と一緒に行くことを告げると若葉が立ち上がった。
「ちょっと二人とも!?」
「俺はこいつが居なかったら闇に堕ちていた・・・だからその借り
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