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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
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らおっかな、クフフ?」

近くにあったベンチに二人で腰かけて、こっちに向けられたレンズを見詰める。パシャっとシャッターが切られる音。カメラの下部から、ジー、とプリントされた写真が出てくる。その女性は「やっぱモデルが良いと華やかだね〜、クフフ♪」とニコニコ写真を見て笑みを浮かべる。モデルが良い。それはつまり容姿が褒められてるって事で。今まで生きてきて、容姿を褒められた事なんてないから、かなり嬉しかったりする。

「ありがとうございます♪ えーと、そう言えば名前聞いてませんでした」

スバルが申し訳なさそうに言う。あたしも「よろしければ職業の方もお聞かせください」と続ける。

「お? 職質ってやつだね♪ 良き哉良き哉、クフフ」

もう数回パシャパシャと写真を撮って、「よしっ。このくらいで十分でしょ」と満足げにカメラをしまい込むと、ベンチに座るあたし達のところまで来て写真を差し出してきたから、受け取る。

「おお、すごい綺麗に撮れてる! もしかして職業ってカメラマンとかですかっ?」

「クフフ。アタシの名前は、グロリア・ホド・アーレンヴォール」

「「っ!!」」

(今朝、ルシルさんから届いたメールにあった名前・・・!)

要注意人物。その正体、下手すれば“アポリュオン”かもしれないっていう。グロリアは続ける。「職業は、ヴァイゼンの風景写真家。だったらいいなぁ〜♪」と。

――召喚されたし(ヴェニ・)召喚されたし(ヴェニ・)召喚されたし(ヴェニ)――

視界が揺れる。意識が飛ぶ・・・!? もう喋ることも動くことも出来ないほどに頭が重い。スバルがコテッとあたしとは反対側に倒れて、「ティア・・・」って呻く。あたしは気丈にグロリアを睨みつけ、何が目的?と、声が出ないから口の動きだけで問い質す。

「クフフ。秘密♪ ただ、これがあなた達の為だっていうことは忘れないでもらいたいかなぁ〜」

グロリアの満面の笑み。最後に「ちょっとだけおやすみ〜」と聞こえた。視界が暗転。耳に届く陽気な音楽があたしの目を覚まさせた。閉じたまぶたの裏からでも判るほどに周囲が明るい。ゆっくりと目を開け、驚き・・・はもうなかった。あぁ、またこうゆう不思議体験か、みたいな事が頭に浮かぶだけ。グロリアに襲われなかっただけマシというものだ。

「スバル!」

少し離れたところで呆然と佇んでいるスバルを見つける。駆け寄って肩を揺する。最初は一切の反応が無かったけど、何度目かの「スバル!」で、「ティア?」と返してくれた。安堵の溜息。意識もハッキリとしたスバルと、この遊園地内に在る街のような場所を見回す。

「とりあえず」

「動くっきゃない、だね」

じっとしてても始まらない。ただ陽気な音楽が流れるだけで状況の変化なし。もしかする
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