暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
ようこそ☆ロキのロキによるお客様のための遊戯城へ〜U〜
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ここで想定外のことが。グロリアはその場から動かずに上半身だけを動かして避けた。左右どちらかに大きく避けると踏んでいたのに、だ。

「ちょっと! アタシに戦闘の意思はないんだけどっ!?」

そう言いつつも僕へと真っすぐ伸ばす右腕。先端の手の平は開いていて、僕の首を鷲掴みしようとしているみたいだ。グロリアと僕の間にトライシールドを展開、直撃だけは免れようとした。でも、そう、始めから解っていた。相手が人間じゃなかったら、魔法なんて役に立たないって。ちょんと触れた指先がシールドを容易く粉砕した。

(やられる・・・!)

そのまま僕の首へと向かってくる右腕。“ストラーダ”のブースターでの方向転換するには遅すぎる。なら、このまま交差法で、通用するかもどうか怪しいけど紫電一閃を・・・!

――アルケミックチェーン――

地面から幾つもの鎖が噴き出してきて、僕を宙に押し上げた。グロリアが鎖の壁に突っ込む。「むぎゃっ!?」って呻き声が。

「エリオ君!」

頭上からキャロの声。見上げてみれば、フリードから身を乗り出して、僕へと手を伸ばすキャロが居た。僕はその手を取って、フリードへと移動する。と同時にアルケミックチェーンが吹っ飛ばされる。グロリアだ。
こっちを見上げて「降りてこ〜〜い!」ってピョンピョン跳ねていた。本当に“アポリュオン”?とか思いたくなるけど、実際に知っているのはペッカートゥムとテルミナスの二体だけ。あんな陽気な人?が居ても・・・おかしくない・・・?

――召喚されたし(ヴェニ・)召喚されたし(ヴェニ・)召喚されたし(ヴェニ)――

突然だった。視界が揺らぐ。さらにガクンと振動が。フリードが気を失っていた。キャロは悲鳴より先に「起きてフリード!」って叫んだ。でも起きない。背中にトンと軽い衝撃。キャロも意識を失っていた。僕ももう限界だった。声も出ない、体も動かない。このまま何もしないと地上に叩きつけられる。

(グロ・・リアの・・・仕業・・・!?)

受け止めてあげるという風に両腕を大きく開いてるグロリアを見た。それで視界が暗転。気を失ったと自覚できた。でも、すぐに意識を取り戻す。だけど、そこはさっきまで居た場所じゃなくて・・・・。

「遊園地・・・? キャロ! フリード!」

離れたところにポツンと佇んでいたキャロ。側にはいつもの小さな姿に戻ったフリードが床で丸まっていた。急いで駆け寄って、何度も名前を呼ぶ。

「エリオ君・・・?」

ようやく反応が返ってきたことで安堵が胸に満ちる。フリードも遅れて「きゅくるー」と鳴き声をあげた。僕たちは少し見回って状況を確認。強制転移させられたか、もしくは夢のようなモノに引き摺り込まれたか。僕たち人間の常識なんて通用しない事が出来る連中だ。いろんな可能性
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