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万華鏡
第七十二話 三学期その一
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             第七十二話  三学期
 冬休みも終わり三学期がはじまった、その始業式の後で。
 部室においてだ、琴乃は里香にこんなことを言った。始業式の後はホームルームがありそれが終わってからは自由だった、それで琴乃はまず部室に行ったのだ。そこで部室の扉の前で里香と一緒になって共に中に入ったのだ。
 二人で制服からジャージに着替える、琴乃は笑いながら里香に話した。
「ねえ、部活の後で何処に行く?」
「そうね、それだったら」
 里香も着替えている、その中で琴乃に言った。
「ハンバーガーとか?」
「マクド?」
「あそこどうかしら」
「いいわね」
 琴乃は里香の言葉に頷いて言葉を返した。
「ハンバーガーね」
「そうでしょ、それかね」
「それか?」
「ハンバーガーじゃなくても」
 他の食べものもここで出した里香だった。
「アイスクリームとか」
「アイスねえ」
「冬のアイスって美味しいでしょ」
「そうそう、これがね」
「何か不思議な位ね」
「冬だけれど暖かいお部屋の中で食べるといいのよね」
「そうでしょ、だからね」
 三学期、このはじまりにというのだ。
「どうかしら」
「いいわね、じゃあね」
「マクドね」
「マクドじゃなくてもね」
「アイスね」
「暖かいお部屋の中で食べましょう」
 こう言うのだった。
「そうしましょう」
「アイスっていいわよね」
 琴乃はにこりと笑ってアイスへの賛辞の言葉も口にした。
「甘くて冷たくて」
「夏に食べることもいいけれど」
「冬もなのよね」
 その暖かい部屋の中で食べることがいいというのだ。
「だからね」
「そうよね、ワインにも合うでしょ」
「ブランデーにもね」
「意外とね。冷たくて甘いから」
「ビールとは合わないけれど」
「ワインやブランデーとはね」
 これが合うのだ、アイスクリームは酒の友にもなる素晴らしいスイーツだ。子供だけでなく大人も楽しめるものだ。
「合うからね」
「そう、だからね」
 こう話してだ、そしてだった。
 二人は制服からジャージに着替えた、そして二人が着替え終わったところで。
 三人も来た、美優は扉を開けて二人を見てこう言ってきた。
「おい、一番乗りかよ」
「二人だけれどね」
 笑ってこう返した琴乃だった。
「そうなるわね」
「早いな、二人共」
「たまたまなの」
「私もね」
 琴乃だけでなく里香も笑顔で美優に返す。
「早く来たのよ」
「部長さん達もまだなのね」
「部長さん今生徒会に行ってるぜ」
 美優は二人に部長の行方について述べた。
「あそこにさ」
「生徒会室になの」
「ああ、また何か考えてるんじゃねえのか?」
 美優は少し首を傾げさせて述べた。
「あの人のことだからさ」

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