XY
[6/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
ゃまあ別に構わないが……」
どれくらい食べる気かは知らんが金銭に余裕はあるので問題ない。
手持ちが尽きても……カードを使えるところなら大丈夫、かな?
「ありがとうございます。ではまず"マンガ喫茶"と呼ばれる場所にある"ドリンクバー"なる食材から参りましょう」
「…………漫喫?」
厳密に言えばあそこは飲食店ではないような気がする。
「はい。混合比によって無限の味が生み出せるという"ドリンクバー"……想像しただけで、心持ちが高ぶるのを感じます」
中学生のガキじゃあるまいしドリンクバーで遊ぶなと言う話だ。
しかもドリンクバーと言うならカラオケだったりボーリングセンターだったり割とそこら中にある。
「待て待て。ドリンクバーって言うならファミレスでも良いだろ?」
漫画喫茶は禁煙のところも多いし気兼ねなく吸えるファミレスの方が良い。
「ふぁみ、れす……それはもしや、ファミリーレストランのことでは?」
「もしやも何もその通りだよ。ファミレスならドリンクバーもあるし、他のものも食べられるだろ」
エリザベスの興味を引きそうなファミレス特有のメニューなんてあっただろうか……
ふと、天啓のようにそれが閃く。
「――――お子様ランチとか、面白いんじゃないか?」
「お子様ランチ……」
わなわなと震えるエリザベスが酷くシュールで笑ってしまいそうだ。
「ハンバーグ、エビフライ、チキンライス、唐揚げ、ナポリタン……」
「まあ、確かにそんなラインナップだな」
「更にはデザートとしてプリン等もついてくると言われるお子様ランチ」
「お、おう……?」
「各々が一線級のオカズであると言うのにそれを贅沢にも一つのメニューとして調和させる」
そこまで大層なものかと言われれば首を傾げてしまう。
「のみならず旗を立てて夢の混成軍だとアピールしている、恐るべきメニュー……お子様ランチですか」
「……まあ、そうなのか?」
大袈裟な表現を使っているが、あながち間違いでもないだろう。
子供が大好きなオカズで揃えた夢のメニュー――なんて表現もお子様ランチが出来た当時にゃ使われただろうし。
「しかし私、お子様――――と呼べる外見ではございません」
「確かにガキ限定ってとこもあるが、俺の知ってるとこはそうでもない」
「何と! 穢れなき幼子にだけ許されたそれを大人にまで解放していると言うのですか?」
「……まあ、そうだな」
「何とも懐の広いお店とお見受けします」
そこまで言われればファミレスの方も嬉しいことだろう。
「あー……じゃあ最初はファミレスでってことで良いんだな?」
「はい、よろしくお願いします」
ワクワク、そんな擬音が聞こえて来そうな語調の
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ