暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第45話 偽物ばっかり? 私悪くないヨ
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…目的は奴隷狩りか」
(ティア。今から山賊を追えますか?)
(可能じゃ。既に精霊達に頼んで逃走先は聞いたのじゃ。すぐに追うか?)
ティアの言葉に私は一瞬だけ悩みました。このまま山賊達をつければ、今回の襲撃犯の黒幕にたどりつけるかもしれないからです。
私はその考えを首を振って追い払います。
(追いましょう。攫われた村人の救出が最優先です)
そうなると空から接近する風竜は目立ち過ぎます。気付かれて村人を人質にされると、こちらも動けなくなってしまいます。出来れば気付かれないように近づき、不意打ちで一気に仕留めたいですね。
(ティア。イルは?)
(もう来ておる。呼ぶか?)
(お願いします。ティアはそのまま山賊を追ってください。私もイルと合流後すぐに追います)
(分かった。それから、吾は目立たぬよう小鳥に化ける)
私が頷くと、ティアは飛び去りました。
「ち ちょ ギルバート様。風竜が!!」
「直ぐに代わりが来ます」
慌てるドナを黙らせて、暫く待つとオイルーンが来ました。
「イル。山賊達を追います。私だけでなくクリフとドナにも背を許してく……」
「グダグダ言わずに乗れ!!」
怒られてしまいました。
私達がイルに乗り込んでいる時に、ヒポグリフが一騎飛んできました。
「何があったんですか……って、この村の惨状を見れば一目瞭然ですね」
ヒポグリフに騎乗した騎兵は、口調こそおどけていますが全身からは怒りがにじみ出ていました。必死に怒りを押し殺しているのでしょう。
「私達は山賊達の追撃に入ります。オラスに増援を依頼してください」
「了解しました」
騎兵の返事を聞き届けると、オイルーンが勢い良く走りだしました。
逃走中の山賊を
捕捉
(
ほそく
)
したのは、ドリュアス領を出てからでした。ティアの精霊魔法が無ければ、補足は不可能だったでしょう。
「領内で捕捉出来なかったのは痛いですね」
「旧モンモランシ領ですね。今は貴族派の領主が治めています。面倒な事にならないか心配ですが、今は領民の安否が最優先です」
クリフのぼやきに、私が返事をします。
(ティア。相手の不意を衝くのに良い場所はありませんか?)
(少し行った所に林がある様じゃ。そこなら不意を突くのに良かろう。じゃがその前に、昼食をとるやもしれぬな)
ティアの言葉で、太陽が昇り切っている事に初めて気付きました。
(近くに水場はありますか?)
(林の手前に小川があるぞ)
……決まりですね。ドリュアス領も出ていますし、状況から考えて朝食もとっていないでしょう。そこで食事休憩を取るなら不意を衝けます。休憩しない場合で
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