暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第45話 偽物ばっかり? 私悪くないヨ
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 私は頭に叩き込んだマップに従い、ボップの書斎に向かいます。

 リッシュモン邸と比べて使用人の数も多いですが、その分廊下も広いので楽にやり過ごせます。おかげ様で危なげなくボップの執務室に到着できました。

(大佐)

(中に人が一人おる様じゃな。おそらくボップじゃろう)

(如何する?)

(この感覚から、中におる者は強者ではない。パターンISじゃ)

(了解)byギル

 私は周りが無人である事を確認すると、ノックします。すると……

「入れ」

 中から入室の許可が出ました。私は音をたてない様にドアを開け、体を部屋に滑り込ませます。

「誰だ? 何をふざけている? 用があるなら入ってこい」

 もう既に入ってます。しかし安心しました。ティアの言うとおり、ボップはインビジブルマントで隠れた私を認識出来ないのです。そして焦れたボップは、悪戯している者の正体を突き止めようと、半開きのドアを開け廊下を確認しました。が、そこには誰もいません。

「まったく!!」

 こんな悪戯をされれば、イラッと来るのも無理ありません。ボップはドアを乱暴に閉めます。私はドアを閉める時の風に注意しながら、声量をギリギリまで絞ってスリープ・クラウドを発動させます。狙い違わず目標(ボップ)を眠らせる事が出来ました。

※注
 パターンISとは、インビジブルマントを使いスリープ・クラウドで眠らせる。と言う意味です。

「ふぅ。……一つ目の難関を抜けました」

(ス○ーク。まだ終わってはおらぬぞ)

 ティアに念話で注意されてしまいました。声を出してしまった時点で気が緩みすぎです。それから、肉球でお腹を押さないでください。フニフニが気持ち良くて声が出ちゃうから。それから私では、実力不足で伝説の蛇の人の名は名乗れません。せめてライデ……って、そんな美形じゃありませんね。凹みます。

 自身の緊張をほぐす為、そんな如何でも良い事を考えながら調査を続けます。

 証拠の書類は直ぐに見つかりました。ボップが直前まで読んでいたからです。幸運な事に他の関係書類(麻薬関係や神官・貴族派が関わっている証拠となる書類)もあったので、ありがたく頂く事にしました。

 関係資料をまとめて道具袋にしまい、暫く待つとボップが目を覚ましました。

「うぅ。私は眠っていたのか?」

 立ち上がると、頭を振り朦朧とする意識を覚醒させます。そして自分の机の上を見ると……。

「な ない!! 如何言う事だ!!」

 如何言う事って、盗まれただけでしょう。まあ、書類は結構な量があったので驚くのは仕方が無いですね。見られるとかなり不味い物ですし。

「それに机に何か彫って……“金庫の中身は全て頂きました。怪盗フーケ”だと!!
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