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打球は快音響かせて
高校2年
第三十七話
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が、しかし、神谷監督の老獪なタクトに導かれた“チビッ子軍団”は、数字以上の実力を備えている。

「お前ら、次の試合にゃ、島からの応援団が5千人来るらしいぞ。水面で試合はしよるが、球場はワシらのホームみたいなもんや。ありがたい事やの。他にも、水面の3番手4番手の私学なんかより、よっぽどウチに勝って欲しい人らは山ほどおる。のう、キャプテン、勝つべきチームはどっち…」
「もちろん、俺らです!」

神谷監督が言い切る前に、知花が大きな声で答えた。神谷監督は髭もじゃの顔をさらにクシャクシャにして、ガハハと高笑いした。

「その通りじゃ!次も勝って、ワシらが斧頃島の歴史、ほんで高校野球の歴史塗り替えちゃるぞ!ええか!?」
「おーっ!」
「やっちゃろやないかァ!」
「待っとれ三龍!」
「待っとれよ甲子園!」

神谷監督の檄に、選手らのモチベーションは最高潮。気負いなし、プレッシャーもなし。ただそこには、勝負の楽しみだけが溢れていた。勝ちたい。そして、勝てる。監督も選手も、今の状況を幸せに感じ、そして心底楽しんでいた。




次は事実上の甲子園決定戦。
三龍と南学、勝つのはどちらか。









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