暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第44話 モヤモヤは仕事にぶつけ……られない?
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(……そっちがその気なら)
「バシバシ働いてもらう心算なので、よろしく頼みます」
とっても良い笑顔で挨拶してあげました。それを見たアンリとジュールは、思いっきり顔を引きつらせます。この2人とは以前塩田で一緒に仕事をしたので、私の笑顔の意味に気付いたのでしょう。一方でジルダは、挑戦的な笑みを隠し切れていませんでした。大きなプロジェクトに関われる事に喜んでいるのでしょうが、そんな顔をしていられるのも今の内です。
私は3人に、苦心して作り上げた企画書と資料を渡します。渡し終わった所で「アンリとジュールは既に知っていると思いますが、私は堅苦しいのは苦手です。公の場や他の貴族が居なければ、普段は同僚として接してほしいです」と言っておきます。ジルダが少し驚いたような顔をしていたが、すぐに平静を取り戻しました。
「さて、先ず私達がしなければいけない事は、ブレス火山のふもとに地熱を利用した巨大温室の建造です。これを設置しなければ、フルーツとスパイスの栽培はまず不可能と言って良いでしょう。また、竹は温暖で湿潤な気候を好むので、同じくブレス火山のふもとで水源の近くに植えようと思います。ここでやってもらいたいのは、必要な人員と建材の確保です。特にメイジは私の方で数人確保していますが、数が圧倒的に足りません。難しいとは思いますが、お願いします」
私がそう説明すると、アンリが頷き「それは私に任せてください」と宣言しました。
「それと同時進行で、ドリュアス領で飼育する豚と鶏の親を購入します。資料にある通り、既にマギ商会に依頼して調査し購入する親候補は決まっているので、後は買い付けだけです。基本的に、豚も鶏も放牧をする予定です。豚はクヌギ・カシ・ナラ・カシワ等のドングリが
生
(
な
)
る森を用意してあるので、そこに家畜小屋を建てて飼育します。合言葉は目指せイベリコ豚です。鶏も広めの柵を作り、その中で自由に動き回れるようにする事で肉質を良くします」
3人そろって、(イベリコブタって何?)と言いたそうな顔をしています。ジュールが「イベリ……子豚?」とか呟いていますが、切るのはコと豚の間で決してりとコの間で切ってはいけません。まあ、それは置いておくとして、復活したジルダが「それは俺が担当します」と言って来ました。
「海産物の鰹節・燻製・乾物や塩漬け・油漬けは、人を雇ってやらせる形ですね。設備を用意してやり方を教えれば、後はまかせっきりで大丈夫でしょう。これを担当するのはジュールですね」
私がそう言うと「はい」と、元気良く返事してくれました。初めて任される大きな仕事なので、やる気に満ち満ちている様です。
「問題は農作物の増産です。如何しても開墾や維持で人手が必要になるからです。街の建設や街道設置に人手が取られている現状では
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