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ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第44話 モヤモヤは仕事にぶつけ……られない?
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……うっ。正論です。
「はい。分かりました」
一応頷きましたが、私の知識が完全で無いのがネックとなります。人員不足もありますが、知識の穴を埋めながらの作業があるので、如何しても私が付きっきりになってしまうのです。それが出来ないとなると、何かしらの失敗により余計な経費がかかってしまいます。……いや、部下達の成長を考えるなら、それも必要な事は分かります。しかし、ある程度なら予算は何とかなるとして、時間の方はキツイとしか言い様がありません。
「正直に言わせてもらえば、ギルバートちゃんは生き急ぎ過ぎているように見えるの。周りの
貴族
(
バカ
)
共を見習えとは言わないけれど、これを機会にユックリする事も覚えなさい」
更に母上が追い打ちをかけてきます。純粋に私を心配しての言葉なので、全く言い返せませんでしたが、次の一言は勘弁してほしかったです。
「ギルバートちゃんは夢中になると、私達の忠告が頭から抜けちゃいそうだから、必要以上に現場の作業をさせない様に通達しておくわ」
執務室を出た後、私は肩をガックリと落とす羽目になりました。
「ギルバート」
執務室の扉から離れようとした所で、突然扉から出て来た父上から呼び止められました。
「何ですか?」
「言い忘れていたが、本邸西の新しい街の名はドリアードに決まった。それから……」
何故か父上が言いよどむので、不思議に思っていると……。
「別荘に訪問されたアンリエッタ姫の意向で、温泉の名前は『シュワシュワ温泉』に決定した。それに伴い、別荘周辺の地名も『シュワシュワ』に決定した。よって、お前の反対意見は却下となった」
(アホリエッタ!! なにさらしとんねん!! と言うか、何で誰も止めないかな!! シュワシュワ……か、ダサい名です。それとも私の感性が変なのでしょうか? いや、そんなはずは……)
父上は「気を落とすなよ」と言って執務室の戻って行きました。私は両手両膝をつき項垂れ、落ち込まざるを得ませんでした。
何時までも落ち込んで居られないので、作業を開始しようと思います。
その前に手持ちの資金と人材ですが……
父上も何を血迷ったのか、20万エキューもの大金をポンと出して来たのです。一体何を考えているのでしょうか?
人材もマギ商会から私専属で3人付きました。以前塩田設置で世話になったアンリとジュール。それにマギ商会が『オペレーション・ソルトボム』で獲得した新人で、元行商人のジルダです。アンリが私の補佐を務め、更にジュールとジルダがアンリの補佐を務める形です。補佐に補佐が付くなんて、私の補佐はそんなに大変なのでしょうか? いや、おそらく私が頑張り過ぎない様にする為の見張りの意味もあるのでしょう。
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