暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第44話 モヤモヤは仕事にぶつけ……られない?
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話に乗って来てくれました。既に《共鳴》も切ってくれています。

「新しい杖ですよ。材料が材料なので、既にカトレア専用の杖と言っても良い出来です」

 私はそう言いながら、部屋の隅からアルミケースを持ってきます。

「これです」

 そう言いながら、カトレアの前でケースを開きました。

「うわ〜!! これ、本当に私にくれるの?」

 私が作った杖を手に持ち、嬉しそうに眺めるカトレアでしたが、すぐにその顔が曇ってしまいます。

「出来が良すぎるわ。王家の杖より、性能も見た目の豪華さも上じゃない。私がこれを持って居たら、王家の顔を潰してしまうわ」

 カトレアの言う事は至極もっともです。このままでは、カトレアはこの杖を使えません。

「うぅ。せっかく作ったのに……」「うぅ。ギルからのプレゼントなのに……」

 作り直すのも悔しいですし、何よりもカトレアがガッカリしています。……後で公爵に相談してみますか。

 仕方が無いのでカトレアには、代わりにミスリルで作った扇をプレゼントしておきました。

 それを受け取ったカトレアは、アナスタシアと一緒に合気鉄扇術の訓練を始めました。基礎と型を一通り教えただけで、後は2人で勝手に訓練をしていました。動きの良し悪しを教えてあげられるだけで、もうほとんど何も教えてあげられないのが悔しかったです。

 3人で合気道の訓練をしていると、あっという間に日数が過ぎ公爵達が別荘に遊びに来ました。公爵は予想通り、カトレアが直接ドリュアス領に来た事にへそを曲げていました。

 とりあえず公爵は放っておくとして、カリーヌ様にカトレアが持つ扇に興味をもたれたのは不味かったです。扇の説明から合気鉄扇術にまで話題が移り、護身術と言う言葉にカリーヌ様と母上が共感したのです。カリーヌ様の命令で普段の訓練風景を見せると、そこにカリーヌ様と母上が乱入して来て、何時の間にか旅行が強化合宿に変わって居ました。

 巻き込まれたルイズとエレオノール様は泣いていましたが、体を動かせるのが楽しいのか、カトレアは終始嬉しそうにしていました。(マルウェンの首輪の成長効果で、体力は姉妹2人を逆転しカトレアの方が上)しかしそれがカリーヌ様を喜ばせ、訓練がより過酷になったのはルイズとエレオノール様にとって悲劇としか言い様が無いでしょう。

 更に言えば、激しい訓練の所為で食欲を無くし、私が用意した(他の人達の評判は非常に良かった)食事にも手を付けられなかったようです。エレオノール様が「母さまの訓練は胸がやせるから受けたくないのよ」と、怨念のこもった声で呟いた時は、皆どう反応して良いか分からず困惑していました。

 帰宅日にカリーヌ様が、凄く良い笑顔で「また来るわ」と言ってましたが、ルイズとエレオノール様はカリー
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