暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第44話 モヤモヤは仕事にぶつけ……られない?
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ので、護身具から暗殺まで幅広く利用された武器の総称です。護身具としてだけ見れば問題ありませんが、問題は暗殺用の武器として使える事なのです。貴族が暗器使いって、流石に体裁がよろしくありません。
しかし、飛び道具や鋼糸はダメかもしれませんが、鉄扇だけなら同じ大きさのメイスでも代用出来るのでは? と、考えを巡らせ始めた所で気付きました。
鉄扇だけならそのまま持っていても良いかもしれません。見栄えの良い鉄扇なら、女性が持っていても違和感が無いので大丈夫でしょう。持ち歩くこと前提なので、杖としても使えそうです。
そうなると、鉄扇を使った武術を教える必要があります。教えるなら合気鉄扇術あたりでしょうか? 合気道なら、アナスタシアと相性が良さそうですし。
「アナスタシア。合気道って言う武術があるのですが……」
私は合気道の概要をアナスタシアに説明しました。マギも剣術の延長で柔術と共に一通り覚えただけなので、アナスタシアの期待に満ちた目が辛かったです。
(果たして私に合気道をまともに教える事が出来るでしょうか?)
滅茶苦茶不安です。
さて、来週にはヴァリエール公爵が来ます。
出来うる限りの準備は済ませましたが、上手くカトレアと仲直り出来るか不安でしょうがありません。
「考えても仕方がありません。なるようにしかならないのですから……」
そんな言葉を呟いてしまったのも仕方が無いでしょう。私はスケジュールの都合で、一日暇になってしまったのです。午前中は訓練等で潰しましたが、まだ午後が丸々空いています。
「まあ、たまにはボーっとして過ごすのも良いか」
私は本邸周辺を散歩しながら、見つけたベンチに横になりました。丁度木陰になっていて、森から吹く風が冷たくて気持ち良いです。夏に差し掛かった今なら、この場所は絶好の昼寝スポットです。
良く考えたら、赤ん坊の頃からこんな時間を持った記憶がありません。これじゃあ父上と母上が心配するのも仕方が無いでしょう。でも……
(時々人が通るのが気になるな)
まさか私がユックリする為に、この場を通行禁止にする訳には行きません。そしてこの時“人の来ない自分だけの秘密の場所を探そう”と言う発想は、私にはありませんでした。
「自分だけの癒しの空間か……。そうか!! 無ければつくれば良いんだ!!」
こんな結論に達する子供って……。しかし気分は、秘密基地を作る様で楽しくて仕方がありません。
日の光にあたれないのでは、部屋に居るのと大差ありません。見つからない所に一軒家を建てるのが一番でしょう。場所は……森の中が一番ですね。上からじゃ見つからない様に偽装が必要です。完全に自分用の建物なら、懐かしい木造の平屋が良いですね。な
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