暁 〜小説投稿サイト〜
東方魔法録〜Witches fell in love with him.
二章 吸血人狼〜Are you a werewolf.
20 日々〜Are you HITAPAN person or TUKEPAN person or ・・・.
[2/3]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
くの料理が冷めてしまうわ」

今日のメニューはシチューだ。そこで一緒に食パンが出てくるのだが……

「…パンはひたパンでしょ」

レミリアは一口サイズに切った焼いた食パンをシチューにドップリ浸して羽をパタパタさせながらスプーンで美味しそうに食べる。
レミリア曰く、パンをシチューに浸して食べると焼いた食パンからシチューがじゅわ〜と溢れるのが堪らないらしい。

「いやいや、つけパンでしょ」

俺はつけパン派だ。幼いとき食べ方を真似したパチュリーも同様で、焼いた食パンの特徴であるカリカリサクサク性を損なわずにトロトロのシチューの美味しさを味わえるつけパンこそ至高。サクサクとトロトロ。この矛盾した二つを表現出来るのはつけパン以外に何があろうか?



ーパン論争勃発ー

「なんですって!?ひたパンは噛みやすくっていいじゃない!」

「ひたパンはカリカリしてない。その点、つけパンはサクサクを損ねないわ」

「第一、浸すんだったら焼く意味ないじゃないか」

「焼けたパンは良くシチューが染み込むのよ!」

「ひたパンはパンがふにゃふにゃしてる」

「つけパンは手にシチューが付く!」

「つけパンのカリカリサクサクが何故わからないのかしら」

「ひたパンのじゅわ〜っていうのが何でわからないのよ!」

「つけパン!」
「ひたパン!」
「つけパン!」
「ひたパン!」

バキッッッッ!と音が突如玄関から響き、ドカドカと誰かが入る足音がした。

熱い討論が水を打ったように静まりかえり、俺達は無言で立ち上がって無粋な侵入者の方へ向かった。

玄関ホールへ向かうと、そこには吸血鬼の敵である人狼の姿がひとつあった。

「けけッ、吸血鬼ィの匂いがしたから殺しに来たゼィ」
「犬っころが……私達の食事を邪魔した罪…その身であがなえ!」
「え…ちょ、何でそんなに怒ってるンだよォ!」

レミリアと俺とパチュリーに気圧され人狼はビビってしまった。
レミリアはグングニルを構え、俺とパチュリーは魔法を使った。

「スピア・ザ・グングニル!」「中宮にある五黄土星が廻っている…五黄殺!」「ロイヤルフレア!」

「ヒィ!」

レミリアの神槍が人狼の胸を貫き、俺の魔法が人狼を肌をボロボロに腐らせ、パチュリーの魔法が人狼を跡形もなく灰にした。

「人狼風情が…この館には誰が住んでいるのかわからないのかしら?」

人狼がこの館を襲うのは今回が初めてじゃない。この館が降魔館だったときから吸血鬼のレミリアを狙って人狼がここを何度も襲ってくる。
その度にレミリアが返り討ちにするため人狼の間で名前が知れ渡り、力試しにやって来る輩が多いのだ。

「早く戻ろう。シチューが冷めちゃう」
「そうね、片づけは
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ