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ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第43話 ハルケギニアよ!!私は帰って来た!!
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ったのじゃ。しかしオイルーンに迎えに行ってもらったカトレアが、オッサンを見るなり卒倒したのじゃ。うわごとで、私のギルが……ハゲ・オッサン・変態・全裸と言っていたので、その気持ちは痛いほど良く分かるのじゃ。

 カトレアに服の問題(吾の分も含め)を解決してもらったと思えば、オッサンの姿をした精霊はフラフラと移動しては、行った先々で問題を起こすので全く気が休まる時が無かったのじゃ。……何度食い逃げ扱いされた事やら。

 ドリュアス領を一通り見て回った頃には、既に3月(ティール)も目前に迫っておった。しかしこうなると、精霊達が「領外の町も見てみたい」と言い出すのは、当然だったのかもしれぬ。治安の良いドリュアス領じゃったから、吾の苦労(スリ、詐欺、強盗、ボッタクリ等にあわないという意味で)はかなり軽減されていたはず……。となれば、下手に治安の悪い所へ行けば、どうなるかなど考えるまでもないのじゃ。しかし精霊の要望を、無視するわけにもいかぬ。吾は「もうすぐ主が帰ってくるはず」と自身に言い聞かせ、行き先を検討したのじゃ。

(……候補としては、王都トリスタニア、モンモランシ領、ラ・ヴァリエール領、ラ・ロシェール……辺りか、国外はフォローが効かないので却下じゃな)

 吾はこの時そう結論を出したのじゃ。そしてオッサン(精霊)に候補地から選択させると、迷わず「王都トリスタニアだ」と返答されたのじゃ。

 しかし、この時に吾は知らなかった。ドリュアス家の策略(塩爆弾大作戦)で、王都が混乱している事を……。

 王都までの移動手段は、近くの森まで吾が風竜に《変化》して騎獣となり、そこから旅人に扮して王都に入る事にしたのじゃ。わざわざ吾が《変化》を使い人に目撃されるリスクを負ったのは、移動中に(はぐ)れる等のトラブルが起きる方が厄介と判断したからじゃ。

 吾の思惑は上手く行き、王都トリスタニアに入ったのじゃが……。

「物々しいのう」

「以前と雰囲気が違うな」

 吾とオッサン(精霊)が、そう言ったのも無理からぬ事と思う。決して活気が無いわけではないが、時々通りかかる兵士にみな怯えている様じゃ。

「とりあえず魅惑の妖精亭へ行くぞ。そこなら食事・宿・情報と、今欲しい物が全て手に入るのじゃ」

 吾はそう言うと、魅惑の妖精亭へ足を向けたのじゃ。

「その手を放せ」

 当然のごとく吾の手は、早速勝手な行動をしようとしたオッサン(精霊)の襟首を掴んでおるのじゃ。油断も隙もないとはこの事じゃ。

 魅惑の妖精亭に入ると、ジェシカ達の「いらっしゃいませ〜」と言う声が響いたのじゃ。(ジェシカ達の事はカトレアを介した記憶提供で知っていた)そして情報をもらえそうな人物を探す。ざっと目を通したが、時間帯(3時頃)の所為か客の数は
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