暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
ここは海鳴、始まりの街 〜親バカは永遠に〜
[1/19]
[8]
前話
[1]
次
最後
[2]
次話
†††Sideルシル†††
「昨日よりちょっと冷えるかなぁ・・・?」
なのはが車の窓から晴れた空を見上げながら言った。ミッドチルダは安定した気候のおかげで冬はそれほど寒くはない。確かに日本の冬は寒いが、現在は3月下旬(あと数日で4月)ということもあって、さほど寒さは感じられない。しかしミッドの気候に慣れてしまっていると、比較的暖かい今日でも寒く感じるかもしれない。
「そう? あんた達はミッドの気候が染みついてるから余計寒く感じるんじゃない?」
「う〜ん、そうなのかな〜・・・?」
アリサが私が考えていた事を代弁し、助手席に座るなのはから飴玉を貰っている。
いま私たちはアリサの家から出て、車二台でショッピングへ出かけている最中だ。一台はドライバーであるすずかと八神家だ。八神家全員は入りきらないと言うことで誰がこちらに移動するか一騒動あったが(リエイスがこちらに乗せろ、という無言のプレッシャーを放っていたが)、結局はザフィーラとなった。ということで二台目はドライバーのアリサ、私とフェイト、なのは、ヴィヴィオ。そしてザフィーラ(子犬フォームでヴィヴィオの隣に座っている)だ。
「そういえばさルシル」
口の中で飴玉を転がしているのかコロコロと音を鳴らすアリサが、そうバックミラー越しに私を見てきた。私もバックミラーに映るアリサに視線を移し、「どうした?」と先を促す。
「テスタメント、だっけ? あたし達、テスタメントの説明だけ聞いて、あんた自身の事はまだ聞いてないんだけど。あんたってさ、テスタメントになる前はどういう人間だったの?」
「ア、アリサ・・・!」
私の左隣に座るフェイトが窘めるようにアリサの名を呼ぶ。私は「聞いてもつまらない話だと思うが?」と、フェイトを手で制して答える。
「知っておきたいのよ。なのは達が知っていてあたし達が知らないのって、なんか仲間外れにされてるようでさ」
“界律の守護神テスタメント”の在り方とどうやって選ばれたのかを教えてあるからか、アリサは出過ぎた事を訊いているという自覚があるようで目を少しばかり伏せた。まぁ今さら隠すような事じゃないか。目的地に着くまでの暇潰しとして話そうか。
「そうだな。まず名前だが、ルシリオン・セインテスト・アースガルド、これが本名だ」
「へぇ。フォン・シュゼルヴァロードって貴族っぽい名前だし、本当の貴族だと思っていたんだけど違うのね」
フォン・シュゼルヴァロードの名の持ち主は確かに貴族だ。魔界でとびっきりの、な。そして私は貴族ではなく・・・
「ルシルパパは貴族じゃなくて王族なんですよアリサさん」
ヴィヴィオが私の代わりに告げた。どこか誇らしげなのは気のせいか?
アリサが「何? あんたもそんな王族とか凄い家柄出身だっ
[8]
前話
[1]
次
最後
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ