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ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第42話 塩爆弾爆発!!でも私は不在です
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爵。許可する」

 陛下の許可が出たので、馬鹿共の前でドリュアス家の塩田がトリステインの年間消費量を裕に賄える事を暴露した。

「今まで王家に虚偽の報告をしていたのか?」

 数人の貴族が怒りを露わにするが、そんなこと私には関係ない。と言うか、今私が陛下の許可を取ってから喋ったのを理解していないのか?

「陛下の命令で、本当の生産量は伏せさせていただきました。トリステイン国内の貴族に、ガリアやゲルマニアに通じる者がいる様なので……」

 私がそう返事すると、陛下が頷いた。

「実際、ガリアには先手を打たれて、法外な税金をかけられました。そして今回の騒ぎは、塩の値が高騰するのを私の責任に出来ると言う事で、塩を買い占めている者が出て来た事が原因です。また、この情報をゲルマニアに漏らした者がおり、外交上の劣勢を余儀なくされる所でした。それを当家の塩田の生産力が、トリステインを救ったと言って良いでしょう」

 私がそう言うと、黙る以外の選択肢は無い。元よりドリュアス家には何の落ち度もないのだ。

「ドリュアス侯爵。塩の高騰の不安により、理不尽に高い備蓄をする羽目になった者も居るのだ。そう言った者達は侯爵が塩田の生産量を偽っていなければ、このような出費をせずに済んだのも事実だ。侯爵は命令に従っただけとは言え、それが原因で領地経営が苦しくなった者も居るだろう」

 殆どの貴族が国王の言葉に頷いていた。まあ、トリステインは見栄ばかりの貧乏貴族が多いからな。買い占めを行った馬鹿貴族はともかく、今回の一件に煽りを食らっただけの貴族は、敵に回したくない。ならば……。

「でしたら塩の備蓄に使った分の金銭を、補償すると言うのはどうでしょうか?」

 私の言葉に殆どの者が難色を示した。

「その予算はどこから持ってくるのですかな」

 ここで初めてリッシュモンが発言した。その表情は引き攣っている。と言うか、今にも倒れそうな表情をしているな。まあ、ドリュアス家の塩田の真の生産量を知ったのだ。今頃外で何が起こっているのか、想像が付いているのだろう。

「当家が負担しましょう」

 きっぱりと言い切った私に、リッシュモンはまるで金魚の様に口をパクパクさせる。

「この会議開始直前の塩の値段は、例年の50倍に達していたそうです」

 議場に悲鳴の様なざわめきがもれる。

「これを落ち着ける為に、当家が保有していた塩を一気に放出しました。量で言えば、トリステインを1年分賄える量です。今頃トリステイン中の塩の値段は、例年を大きく下回っているでしょうね。まあ、安くなり過ぎない様にある程度買い戻します。その点はご安心ください。また、今回の塩の放出で莫大な金額が当家に入りました。それを今回の補償に当てましょう。ただ……、備蓄と呼
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