暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
ここは海鳴、始まりの街 〜追憶の旅路そのにっ♪〜
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†††Sideなのは†††

私たちの記憶の旅はまだ続く。クリスマスを終えて、子ルシル君がシャルちゃんの手によって初めて女装させられた初詣。あの時は本当に驚いたなぁ。それと同時にショックだったよ。男の子に負けた。子ルシル君の女装は可愛くて、それでいて綺麗で。だけど可哀想で。

『うわぁ、なんか悔しいわ。その上ルシルの女装を推奨するあたしもどうかと思うわ』

アリサちゃんが頭を抱えて何か苦悩してる。すずかちゃんはすずかちゃんで、『すごく可愛い♪』って、記憶の中と違ってハッキリと大きな声で言っちゃった。

『ルシルパパ・・・泣いてるの?』

『泣いてないよヴィヴィオ。コレは心の汗だ』

涙を、心の汗、だって言う人初めて見たよ。しかもそれがルシル君から聞くことになるなんて思いもしなかった・・・。子ルシル君だけが被害を受けた初詣も終わって、その数日後のイベントが始まった。

『ルシル君。また入浴シーンがある思い出だから、今度からは事前に目を隠してね』

『当然。もう痛いのはごめんだ』

それは冬休みの終盤、高町家・ハラオウン家・月村家・バニングス家の四家合同旅行。はやてちゃん達が本局で忙しい時に私たちだけ旅行なんて、って思っていたけど、

『私らの事で遠慮されたらこっちが気を遣う。そやから気にせんで楽しんできてな。やったな』

はやてちゃんが、当時言った事をもう一度口にした。私ははやてちゃんに振り向いて頷き、流れる思い出の映像へと視線を戻す。子供の私たちは、海鳴温泉に着いてすぐに露天風呂へ直行。全員がルシル君へと視線を移してきちんと目を閉じているかを確認。
そのルシル君は、背にある翼で目を覆い隠していた。翼の上からさらに両手で目の部分を隠す徹底ぶり。なんかちょっぴり罪悪感が・・・。確かにルシル君は悪くなかったんだよね。で、露天風呂の入浴シーンはカットは割愛させてもらった。
大人になって当時を思い出すと、あの時は少し頭がおかしかったかも、って思えるほどの騒ぎっぷりだったから。子供の私たちは入浴(せんそう)を済ませて、昼食までの空き時間。温泉=卓球なんて安易な思考の下、卓球場に集まった。

「ただの卓球試合じゃつまんないし、何かルールを決めて、その上で罰ゲームっていうヤツにしない?」

シャルちゃんがシェークハンドのラケットをブンブン振り回しながらそう提案してきた。卓球場に集まってるメンバーは、私、アリサちゃん、すずかちゃん、シャルちゃん、フェイトちゃん、ルシル君、アルフさん、ファリンさんの八人。ユーノ君とクロノ君は残念ながら仕事。二人にも悪い気がしてたけど、はやてちゃんのように笑顔で、行っておいで、なんて言われたらどうしようもない。

「いいわよ。その挑戦、受けて立とうじゃない!」

シャルちゃんの提案
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