暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
ここは海鳴、始まりの街 〜追憶の旅路そのにっ♪〜
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ラッと見てきた。私がちゃんと打ち返して、あのまま続いていれば、きっとルシル君がアウトになってた。そこを喜びたいけど、私がアウトになったことで素直に喜べない。そんな顔してる。私はそこはかとなくエヘッと笑って、気にしないでと言外に伝える。
「適当に名字を言っておけば当たるじゃない。あなたの記憶力なら日本人の名字くらい完全網羅、答えられるでしょ?」
「馬鹿か。そんなモノを記憶してどうする。友人知人の名字だけで十分だ。もう君はお題を出すな。俺となのはとすずかの三人で出題する。いいな?」
「ええーーー。どうせ私に答えられない奴出すつもりでしょ? 卑怯者ぉー」
「どの口が言うか。じゃあアウトになった、なのは。君がお題を出してくれ」
子ルシル君が私に勧めてきた。それに首肯して、それぞれ定位置に戻る。向かいに立つシャルちゃんから無言のプレッシャー。向かって右側に立つ子ルシル君が近寄ってきて、小声で、
「なのは、シャルのことは気にせずに思いついたお題でいいんだ。大丈夫。どんなお題を出そうともシャルには何一つ文句は言わせない」
安心出来る事を言ってくれた。
「あ、うん。じゃあ・・・古今東西、漢数字の一のつく四字熟語で。一期一会っ」
一の付く四字熟語で好きなモノを言って、すずかちゃんに送る。すずかちゃんは「一致団結♪」ってルシル君に送って、ルシル君は「夷険一節」とシャルちゃんに送る。シャルちゃんは「一攫千金$」とそれは笑顔で、私へソフトに返してきた。
私は「一意奮闘」って、また意味の好きな四字熟語を答えて返す。意味は、心を一つのことに集中し、奮い立って戦うこと。また、力いっぱい努力すること、だ。子すずかちゃんは「一生懸命」、子ルシル君は「一意専心」ってまた難しい事を言ってシャルちゃんに打つ。
シャルちゃんは「ホントにあるんでしょうねソレ? 一挙両得$」と私に戻す。私は「一家団欒☆」と、また好きな四字熟語を答える。
ラリーを眺めていたすずかちゃんが『何かシャルちゃんって、お金とか利益とか言う意味を持った四字熟語を答えるね』って呟いた。そしてアリサちゃんは『ルシルはルシルで、自分に何かを課す様な事ばかりよね』ってルシル君を見て肩を竦めた。
今の私なら判る気がする。シャルちゃんはどこか“何かを得たい、変わりたい”って感じ。子ルシル君は“ただ役目を全うすればいいっていうある種の諦観”めいた感じ。“界律の守護神テスタメント”としての時間、大戦という哀しい時間を過ごした二人。答える四字熟語には、そんな二人の無意識的な想いが込められてた、と思う。
子すずかちゃんが「一日一善」、子ルシル君は「一心精進」、シャルちゃんは「一粒万倍$」、そしてまた私。結構長く続くなぁって思った。もう少し早く終わると思ってた、自分自身が三アウトで
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