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覇王と修羅王
合宿編
十六話
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合っていた様に見えるが、傍から見ればアインハルトが合わせていたと十分に判る。でなければトーデス・ドルヒをアレクが対処出来ていた筈だ。
 なので、二人が組んだ場合はアインハルトを狙っていくのが定石だろう。旋衝破も、アインハルトが直接触れてこそ成り立つ技と見れるので、射撃に関してもやりようはある。
 そしてアレクの行動を顧みると、二対一だと分が悪い、若しくはゴライアスのような人外とは相性が悪いのかもしれない。
 だが、確信まで行かないので、もう少し判断材料が欲しい。そう思っていると、丁度モニターにゴライアスへ向かって行くアレクが映った。

 コロナは操るゴライアスの巨大な右拳でアレクを叩き潰さんと放つが、アレクは防ごうとも避けようとしない。

 覇皇空円脚!

 巨拳に向かい、円を描く蹴りを放った。
 覇気と魔力付与が合わさる轟なる蹴りがゴライアスの拳を粉砕するが、その一撃では終わらない。脚が何重にも円を描き、手首へ、腕へ、肘へと砕き進む。
 そして残った上腕を足場に跳び、腕を振り上げる。狙うは左肩に居るコロナ、頭上から叩き斬らんと振り下ろす。

 覇皇両断刀!!

 研ぎ澄まされた覇気を纏い魔力付与も籠もった手刀は、全てを断つ絶刀のよう。
 だがコロナとて格闘技を学んでいる。感知した悪寒に従い後ろへ跳び、LIFEを2500から2400と掠る程度に抑えた。
目標を外した手刀は肩を裂くだけでは飽き足らず、そのまま真下に斬り進み身体を二つに裂いて行き、オマケとばかりに地を穿つ。
 裂かれたゴライアスは倒れ行く……が、コロナに創成された物である。

『甦れ巨神!』
『ちょっ、おまっ!?』

 殆んどの部分が残った上での再構築なので創成はとても早く、アレクの徒労を無に変えた。
 次いで反撃を開始する様とアレクの悲鳴を聞く限り、コロナはまだまだ保つだろう。

 だが、アインハルトを相手するリオは危なくなってきた。
 お互い本領の打撃戦に成っていて同じようにLIFEが少しずつ減っているが、差は埋まってない。LIFEがまだ2250あるアインハルトに比べ、リオは1050まで削られている。
 一端下げて様子を窺おう。それでアレクと共にコロナを狙うなら気を見て再戦させ、他へ行くならば他の人にちょっと頑張ってもらおう。

「リオ、ちょっといい?」


◆ ◇ ◆


(……引いた?)

 まだ決着がついた訳ではないというのに、突然下がったリオにアインハルトは眉を顰めた。何か作戦でもあるのだろうか?
 だが、今ならアレクと結託してコロナを仕留められる。若しかしたらリオがその隙を狙っているのかもしれないが、好機には変わりない。
 アインハルトは横槍の警戒を十分に、コロナへ仕掛けようとするが、ティアナから待っ
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