大空の支配者
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ーーーーーー!」
構えた金色の鍵。
キンコーン、という心地よい鐘の音と共に現れたのはタウロス。
重そうな斧を構え、真っ直ぐに敵を睨んでいる。
「タウロス!ルーと一緒に戦って!」
「MOー!ルーシィさんの為なら、喜んで!」
ルーシィの指示にタウロスはいつもと変わらない調子でサヤへと向かって行く。
「MO!」
「くっ・・・」
「MOー!」
「きゃあっ!」
ブォン!と。
空気を切る力強い音と共に振り下ろされる斧をサヤは小さい体を活かして避ける。
それでもタウロスは力の限り斧を振り下ろす。
「残念!あたしには当たらないよっ!」
サヤはそう言って笑い―――――気づく。
(っ!マズイ・・・そろそろアタシの体に戻らないと)
サヤの目からハイライトが消える。
ふわり、とサヤの体が砂になって消えた。
びゅん、と凄い勢いで紫の光が飛び出て、抜け殻のように動かなかったマミーの体へと入っていく。
マミーの目にハイライトが戻った。
「やっぱアタシの体が1番だね!さぁーて・・・まずはその牛を仕留めて――――――」
「待ってたよ」
「!?」
ホルダーからナイフを取り出したマミーは落下しながらタウロスを狙う。
が、その行動を遮るようにルーが呟いた。
それと同時にタウロスが消え、標的を見失ったマミーは目を見開く。
「チッ・・・閉門されたか。だったら令嬢サマを直接ッ―――――――」
空中で無理矢理体勢を変え、近くの壁を蹴る。
ナイフを構え直し、マミーはルーシィに狙いを定めた。
だが―――――ルーシィは、もう既に次の手を打ってある。
「アリエス!」
「は、はいっ!ウールボムッ!」
「っ!」
タウロスに続いて呼び出されたアリエスは、戸惑いながら羊毛を放つ。
完全に油断していたマミーは羊毛の罠に引っかかり、動きを封じられた。
「くっ・・・このっ・・・!」
「思い出したんだ」
脱出しようともがくマミーにルーは告げる。
「昔ティアから聞いたんだけど・・・失われた魔法の一種である霊化魔法には大きなデメリットがあるんでしょ?」
「っ・・・!」
迷いのない真っ直ぐな瞳でマミーを見つめるルー。
それをマミーは怒りの目で睨みつける。
「一定時間以上魂のままでいると霧散して自然の一部になる。誰かに取り憑いている場合は・・・その体から抜け出せなくなる」
霊化魔法の弱点。
ずっとサヤの体でいればルーは何も出来なかっただろうが、マミーにはそれが出来ない。
取り憑いて抜け出せなくなるからだ。
だから時々マミーはマミーの体へと戻って時間をリセットしなければならない。
「それが、狙いでっ・・・!」
「そう。だからタウロスに
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