暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
ここは海鳴、始まりの街 〜親友再会編〜
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どの写真にも私やシャルの姿が映っていない。“界律”からの修正が働いた所為だ。存在していなかった事にされた。すずかとアリサが私が開いたアルバムを覗き込んでくる。そこで私はフェイトに、ミッドに在ったアルバムデータを開くように指示。
フェイトは頷いて、魔導端末を操作。テーブルの上に写真データが表示されたモニターを幾つも展開する。二人はそちらにも目を向け、そして「え?」と漏らした。二つの写真には相違点がある。私とシャルが映っているか否か、という相違点が。

「どういうことよコレ・・・? この銀髪の美少女っぽいのってまさかあんたなの? ルシル・・・?」

美少女とか言うなよ。今でも傷つくんだよ、それ。

「それにこの水色の髪の女の子・・・私、知らないよ?」

すずかのセリフに、フェイト達の、特になのはの顔色がハッキリと変わった。それはそうだ。私以上にすずか達と付き合いがあったシャルの事を、悪気やわざとではないとはいえ、“知らないよ”、なんて言われたらやっぱりショックだろう。
そういう私も少なからず傷ついている。この場にシャルが居たら、彼女は泣いていたかもしれない。アリサはすごい勢いでテーブルの上に置かれているアルバムをめくり、そしてフェイトに写真データをもっと見せるように言う。いつの間にかエイミィもこちらを覗き込むような形で参加していた。

「あんた達、もしかしてあたし達を騙そうとかしてる? だってあり得ないでしょ、こんなの。だって憶えてないだもん、ルシルやこの女の子の事。だったらそこに行きついちゃうでしょ? アルバムの写真は今さらイジれないけど、フェイトの写真データはやろうと思えばやれ――」

『違うよっ!』

アリサの言葉を、なのはの悲鳴のような否定が遮った。なのはの映るモニターへと全員が目を向ける。なのはは・・・泣いていた。

「なのは!? ちょっ、なに泣いてんのよっ!?」

「え? えっと、なのはちゃん?」

突然泣き出したなのはに、激しく狼狽するすずかとアリサ。なのはは嗚咽を漏らしながら何度も『違う』と否定の言葉を続けた。

「そうだよ、アリサ、すずか。そうじゃない。違うんだ。確かにルシルとこの水色の髪の子、シャルはいた。特にシャルは、私たちと同じ聖祥小と中学に一緒に通ってた」

フェイトがその当時の写真データをモニターに表示させた。小学校の制服を着て、シャルを含めたフェイト達が楽しそうに笑って通学している。中学校の制服を着て、何か良い事でもあったのか肩を抱き合って笑いあってるシャル達。テーブルの上に置かれたアルバムにも同じ写真がある。だがそこににシャルは映っていない。シャルの居るべき場所がポッカリと空いていた。

『詳しい話は長くなるで今は出来んけど。すずかちゃん、アリサちゃん。確かにシ
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