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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
ここは海鳴、始まりの街 〜親友再会編〜
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けど、折角だからルシルに御馳走したい。
「ティーカップはっと・・・あったあった」
「フェイト、私も手伝おうか・・・?」
「大丈夫。ルシルは見てるだけでいいよ、簡単なモノにするつもりだし」
「そうか・・・なら、お手並み拝見ということで」
私が色々と用意しているのをジッと見てくるルシル。うん、確かに見てるだけでいいよって言ったけど、「あの、そこまで見られるとちょっとやり辛いかなって・・・」一つ一つの挙動を見てくるから妙なプレッシャーが。
「あつ・・・っ!」
「フェイ――っが!?」
だから、ミスった。熱湯を入れて温めていたティーカップに左手をぶつけて、入ってた熱湯が跳ねて左手に掛かった。私は驚いて左手を大きく引いてしまったから、左手がちょうどいい位置に在ってしまったルシルの下あごを強打。ルシルの体がグラリと揺れるのを視界の端で捉えた。
でもルシルは懸命に倒れないようにと、体を支るために手を伸ばしたんだけど、運悪くティーカップに手を突っ込んだ。こうなったらもうダメだ。熱さのせいで手を引っ込めた勢いでティーカップが床に落ちてパリン。
ついでに熱湯も床に広がる。ルシルが私にもたれかかってきて、そのまま二人して倒れ込んだ。運よくカップの破片とか広がった熱湯が無い場所に倒れ込んだから、ルシルに覆いかぶされたような体勢になってる私にケガはなかった。
「いつつ・・・ちょっ、ルシル!? ごめん、大丈夫!?」
頭を打った所為かちょっと涙が出た。それ以上に抱きつかれているようなこの状況にビックリして泣きそうだ。
「こっちこそ、すまん、少し、待って、くれないか・・・」
私の上に乗ってるルシルを退かそうにも、下手に退かせばカップの破片の上にってことになるかもしれないから断念。くぅ、すごく恥ずかしい。これだとまるでルシルに襲われてる感じだ。よかった。今、この家に誰も居なくて・・・。一応、エイミィやカレルとリエラにもルシルが大切な人ってことは教えてるけど、やっぱり誤解されかねない。
「フェイト!?」
そんな時、聞こえるはずもない声が耳に届いた。ドタドタと足音を鳴らしてこの家に入ってきたのは、ここに居るはずのない親友が二人。ルシルの肩越しから見えたのは、切羽詰まった表情で私と未だに倒れ込んでいるルシルを見降ろしているアリサとすずかだ。
「あ、ああああ、な、なななな何してんのよ、あんたぁぁぁーーーーッ!」
アリサが近くにあった鍋を引っ掴んで、ルシルの後頭部目掛けて思いっきり振り下ろして殴打。私の顔の横にあるルシルの顔から、「う゛っ」ってうめき声が。そしてアリサは鍋を放り投げて、両手で私からルシルを引き剥がした。すずかは私のところに駆け寄ってきて、「フェイトちゃん、大丈夫!?」って本当に心配してくれ
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