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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
ここは海鳴、始まりの街 〜親友再会編〜
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†††Sideルシル†††

私は少し前までは“界律の守護神テスタメント”だった。その役目として、いろんな世界で多くの命を救っては、それ以上に奪い去ってきた。だからこそ、私自身が“殺害される”ことを前提とした契約にも文句を言わずに執行してきた。
そう、何故ならその時には既に、死ぬこと、に対して恐怖などなかったのだから。当然だ。守護神として存在している事は死んでいると同義と言っても過言じゃない。契約先の世界で死んでも所詮それは分身体。“神意の玉座”に在る本体は傷一つ付かない。
だから自分の命など大して苦もなく捨てられるようになる。それに、命を奪い去っておきながら殺されたくない、などというのも都合のいい話だ。

――生きて、ルシル――

シェフィ。今、私は君の言葉を思い出している。守護神時代では霞に消えていたその当たり前の言葉を。何でだろうな。今になってハッキリと思い出せるんだ。生きていたい。死にたくない。理由は判ってる。今の私は・・・生きているんだから。

「この変質者がぁぁぁーーーっ!」

でもすまない。私はまだ生きていたいが、もう逝ってしまいそうだ。

――私と生きましょう――

どこかの契約先で聞いた銀髪戦乙女の言葉と共にお迎えが・・・。あれって「行きましょう」と「逝きましょう」と「生きましょう」を掛けてるって噂だったなぁ・・。あーダメだ。意識が朦朧としてきたせいで、妙な事を考え始めてしまった・・・。

「あたしの親友になんてことしてんのよぉーーーっ!」

私の首に掛けられた細く綺麗な指。その十本の指が私の首を的確に締め上げる。頭がクラクラする。脳へ酸素が運ばれなくなってきたから、というのもあるが、それ以前に鈍器で殴打されたからだ。それが無ければ、私の首を絞めている女性に抵抗する事も容易く出来た。
しかし当たり所があまりによくなかったのか、ついさっき起こした軽度の脳震頭が彼女の一撃で重度にレベルアップ。威力も申し分なかった。やれやれ、君は“昔から”私に唯一暴力を揮っていたな。

(あぁどうしてこんなことになったんだっけ・・・?)

意識が遠ざかりそうになる中、ふとこうなった原因を思い出す。ようやく手に入れたフェイト達と共に同じ時間を過ごすという幸せ、それを終わらせるラスボスがまさか・・・

「ア、アリサ! 誤解! 誤解だからっ!」

君だとは思わなかったよ、アリサ・・・がくっ。

「きゃぁぁぁっ!? ルシルっ!?」

ああもう本当にどうしてこうなったんだろうな・・・?

†††Sideルシル⇒フェイト†††

お昼も過ぎて午後2時、私たちはここで別行動になる。なのはとヴィヴィオはこのまま翠屋に残って、はやて達ははやてのご両親のお墓参りと石田先生に挨拶しに行く予定だ。そして私とルシル
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