暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
オリジナルストーリー 目覚める破壊者
60話:英雄(ヒーロー)≠ヘ遅れた頃にやってくる
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り上げ、二体に向かって走り出す。剣を振りながら、途中で蹴りやパンチを織り交ぜながら戦っていく。

―――いつもそうだ。
彼はいつも自分達を守ろうと、全力で戦ってくれる。自分達の為に、それはもう死に物狂いと言った風に。

でも、これでいいのだろうか?自分達は、守られるだけで。
いつも守ってくれる。だけど、彼は自分の所為で戦うことになってしまった。結果的には、彼を取り戻すことができたが……それでも、その原因の一つは自分にもある。

なら、今度は自分が―――“彼を守る”番じゃないだろうか。
彼に「背中を向けて戦う」までいかないにしろ、「彼の隣」で、「彼の背中を預けられて」戦うことが、できないだろうか。

私はバリアジャケットの下から、ある物を取り出す。それを両手で握りしめる。
あの二体の怪人は強い。今の彼が負けるかもしれない。だからこそ、これが必要だ。

「…やれるかな、私に」
〈勿論、マスターなら必ず〉

そう返してくれたレイジングハートに、ありがとうと礼を言い立ち上がる。

私のこの行動が、吉と出るか凶と出るか…それはまだわからない。
ただ、この一手が彼の助けになるように……彼の勝利につながるように……

そして―――いつか自分が「彼の隣に立つ」為の…第一歩になるように……




















「ハァアッ!」
「ヌアッ!」
「ぐあああっ!」

振りぬかれた二振りの剣が、士を襲う。地面に倒れた士は剣を支えに立ち上がろうとするが、それは膝立ちで留まってしまう。

「はぁ、はぁ…」
「おとなしく我々の軍門に下って欲しいところだが…」
「やはり気絶させた方が手っ取り早いのだ」

くっ、と声を漏らす士。そこへゆっくりと、余裕という態度でやってくる二体の怪人の姿。

(やっぱきついなぁ、シャドームーンとアポロガイストを同時に相手するなんて…)

その様子を見た士は、心の中で苦笑いを浮かべる。
流石はあの仮面ライダーを苦しめた幹部級の怪人だ。その実力は、確かなものだ。

「さぁ、再び我々と共に世界を…」
「…くそっ…やってくれるぜ…!」

せめて置いてきちまった“あれ”があれば…。そう思いながら、立ち上がる為に両足に力を込めた。

――――その時、







「士くぅぅぅぅんっ!!」



「―――っ!?」

突如背後から、己の名前が士の耳に飛び込んだ。
その唐突さに、思わず振り向く。

その時士の目にに映ったのは、腕を振り上げる―――というより、何かを投げるように腕を動かしていた後の…なのはの姿。

そして、士となのはの間を飛んでいる物体。携帯のような四角いそれは、回転しながら宙を舞
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