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魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
オリジナルストーリー 目覚める破壊者
60話:英雄(ヒーロー)≠ヘ遅れた頃にやってくる
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れだけ…」
「お、おい…!」
だがシグナムは言い切る前に、地面に膝をつけてしまう。士は少し驚くが、その後ろでヴィータも倒れたので驚きはさらに膨らむ。
「はぁ…はぁ…ったく、手間かけさせやがって…」
「…すまねぇな、ヴィータ」
「礼はいいよ。さっさと終わらせてくれよ?」
「……あぁ、わかった」
士はそういうと、一回なのは達に顔を向けて、すぐに前を向き直した。
「あっ…」
「つ、士君!」
そこへ慌ててフェイトとはやてが声をかける。士はそれを聞いて少し動きを止める。
「え、えっと…その…」
「その、やな…」
呼び止めておいて、言いよどむ二人。
そんな中、なのはは何も言わずに士をじっと見ていた。
そしてふと、その目と合ってしまった士は、数秒見つめ合った後―――プイッと前を向いてしまう。
「あっ…」
それを見てなのはは声を漏らす。士はそれに構わずなのは達の前へと躍り出る。
「あ、あの…!」
それでも食い下がるように声を出すなのは。その声色は、不安でいっぱいだった。
彼が自分達と戦うことになってしまった理由は、自分自身にある。そのことが心にずっと残り、なのはは悔やみ続けていた。
だから、どうしても謝罪の言葉を言わせて欲しかった。しかしいざ言うとなって、声が上手く出ない。上手く言葉が頭に浮かんでこない。
そんななのはの、不安の詰まった声を聴いた士は、スッと手を上げる。
そして―――グッ、と。
士は親指を立てる―――サムズアップをなのは達に背中を向けた状態で、手の甲を向ける形でやって見せた。
それを見てなのは達が目を大きく開けるのと同時に、士は目前にいる敵に向かって駆け出した。
「うおおおぉぉぉぉぉ!」
〈 Sword form 〉
なのは達から離れた士は、持っていたライドブッカーを剣へ変え、前にいるシャドームーンとアポロガイストとの距離を詰める。
「フンッ!」
「はっ!」
士は剣を振り上げ、シャドームーンもそれに合わせるように振り上げ、そして金属同士が音を立ててすれ違う。
しかしその先には細身の剣『アポロフルーレ』を持つアポロガイストが。それを見た士は踏み込んだ足を軸に、回し蹴りを繰り出す。
アポロガイストはその蹴りをガイストカッターで防ぐが、勢いの乗った蹴りだったせいか、若干後退する。
蹴りを放った士に、今度はシャドームーンの剣が襲う。若干下から振り上げられる攻撃を士は上手く弾き、シャドームーンとほぼ同時にまた振り下ろす。
「貴様、何故…!?」
「俺には頼りがいのある仲間がいるんでな!」
そう言って俺は一旦シャドームーンを押し離し、さらに後ろからやって
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