暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
オリジナルストーリー 目覚める破壊者
60話:英雄(ヒーロー)≠ヘ遅れた頃にやってくる
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、なのは達三人の砲撃で生まれた煙。だがそこには、一時穴が空いていたような渦が数か所。そして、成人男性程の背丈の影。

最初に煙から出てきたのは、四角い形をした白い銃身。その後から出てくるのは、白と黒で彩られた腕。
内側が白、外がマゼンタに染まった足。10を意味する意匠を入れられた胸部。

緑色の複眼、そしてバーコードをモチーフとした仮面の、額にあるシグナルポインターが黄色に輝いていた。

「……ぁ…」

誰が漏らしたかわからない声。だがそんなもの、どうでもよくなる程の何かに、なのは達は襲われていた。

そう……そこにいたのは、まさしく―――

「悪いな皆…世話かけた。ありがとう」

そこに響く仮面の男の声。そう、その声こそ彼女達が待ち望んでいたもの。

「それと…迷惑かけてごめん」

そう言って彼は、倒れるなのは達の間を通り…ボロボロになりながらも立っているシグナム達の前に立つ。

「―――後は、任せろ。ケジメ、全部つけてやる」

そう、そこにいたのはまさしく―――



 ――――“英雄(ヒーロー)”――――




















仮面の男―――ディケイドは、ライドブッカーの銃口をシャドームーン達に向けたまま、仁王立ちさながらの雰囲気を醸し出していた。
それはまさしく敵に対する威嚇であり……足止めであった。

「―――士…?」

そこへ初めに声をかけたのは、フェイトだった。だがその声も、色々な感情が渦巻く状態でのものだった為か、どういう意味で言っているのか、本人はわかっていなかった。
しかし名前を呼ばれたディケイド―――門寺 士は、しっかりとそれを耳に入れ、顔を後ろに向ける。

「ほんまに…士君なん…?」

次にそう質問してきたのは、はやてだった。しかしそれも、フェイトと同じような雰囲気の言葉だった。
それを聞いた士は、呆れたように肩を落とした。

「はぁ…そうだよ。正真正銘、皆の知る『門寺 士』だよ」

先程のシャドームーン達を睨みつけながら言葉を発していた時の雰囲気はどこへやら、おどけるような口調で言う士。
その瞬間、士は肩を掴まれグイッと引っ張られる。

「おわっとと…!?」
「貴様、ようやく戻ってきたか!前もそうだったが、貴様遅すぎやしないか!?」
「お、落ち着けよシグナム。取りあえず落ち着け!」

肩を掴んだままだが、そのまま掴みかかって来そうな勢いで叫んでくるシグナム。これにはさすがに士も宥めるしかなかった。
取りあえず落ち着いたのか、シグナムは士の肩を離した。しかしその目は変わらず、じっとりとした目だった。

「まぁまぁ…そんな目で見ないでくださいよ…」
「…本当に、遅すぎだ。ど
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