暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
オリジナルストーリー 目覚める破壊者
60話:英雄(ヒーロー)≠ヘ遅れた頃にやってくる
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「―――はぁ…はぁ…はぁ…」
「うまく、いった…かなぁ…?」
「もう私、結構限界なんやけどぉ…」
それぞれのデバイスを支えにするように立ち、息も切れ切れに言う三人。はやてのユニゾンも、着地と同時に解除される。
「どう…?」
「…正直わからない。この煙じゃ、士の姿も確認できないし…」
「エイミィさん、そっちは?」
『今再検索中!もう少し待ってて!』
どうやらアースラの計器も反応はキャッチできているが、詳しいことはまだわからないようだ。
「リイン、ありがとうな」
「い、いえ…これぐらい、皆さんの苦労に比べれば…」
そう言いながらも、疲労しているのが手に取るようにわかる、疲れ切った表情をするリイン。
それを見た三人も、同じような表情になる。
だが……
「―――うわあぁぁっ!」
「―――ぐうぅっ!」
そこへ背後から何かが転がり落ちてくる。慌てて振り返った三人が目にしたのは……
「ヴィータちゃん!?」
「シグナム!?」
ボロボロになった騎士服を纏った、シグナムとヴィータ。そして、見るからに激戦を繰り広げたのであろうと伺える程、主と同じようにボロボロになっている二人のデバイス―――レヴァンティンとグラーフアイゼンの姿だった。
「二人共、大丈夫か!?」
「あ、主……くっ…!」
「ぅっ…ぐぅ…!」
そんな姿をした家族を心配するはやてだが、二人はそれでも自分が飛んできた方向に向こうと、もがいていた。
「―――やはり満身創痍。貴様では役不足だということだな。将よ」
「―――何度も同じことを繰り返しおって…つまらんのだ、貴様の短調な攻撃は」
そう言って現れたのは、銀色の戦士とマントの男―――シャドームーンとアポロガイスト。
シグナムとヴィータは二人の姿を視界に入れると同時に、鋭い目つきでそれぞれが相手した者を睨んだ。
だが二人の男はそんなもの屁でもないように、ただただ歩み寄るだけだった。
「さぁ、そろそろ終いにしよう」
「我らが計画を邪魔しおって…」
それを見た二人は、そのボロボロの体に鞭を打ち、同じくボロボロのデバイスを握りしめ立ち上がろうとした。主を、そして仲間を守るために。
「二人共あかん!そんな体じゃもう…!」
「しかし、主…!」
しかしそれを止めようと、はやては二人の腕を掴んだ。どう見ても、誰が見ても二人は限界。先程シャドームーンが言った通り、満身創痍であるのは火を見るよりも明らかだ。
それでも二人は、歩いてくる敵から視線を外さなかった。それは自分が相手するべき者達だから。
そんなやり取りをしている間にも、シャドームーンとアポロガイストは一歩ずつ近づいてくる。
何を思ってか、シグナムはヴィータとアイコンタ
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