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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
ここは海鳴、始まりの街 〜喫茶翠屋の喜劇編〜
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お母さんが割って入って、ルシル君を二人から解放。さすが頼りになる。ルシル君もお母さんに「助かりました、ありがとうございます」って頭を下げた。
「いいえ、どういたしまして。えっと・・・」
「あ、遅れて申し訳ありません。私はルシリオン・セインテスト・フォン・シュゼルヴァロードといいます。いつもなのはさんにお世話になっています」
うわっ、ルシル君に“なのはさん”って呼ばれるの機動六課以来、すっごい久しぶりだ。
「まぁご丁寧に。私はなのはの母、桃子です。そして、夫の」
「士郎だ」
「そして息子の」
「恭也だ」
あれよあれよとお母さんに仕切られて自己紹介が済んだ。そしてそのまま私とヴィヴィオとルシル君の関係を説明。するとお父さんとお兄ちゃんも「そうだったのか」ってそれはもう嬉しそうだった。いつまでも娘・妹離れ出来ないなぁ、二人とも。ちょっと引くよ?
「それじゃあルシリオン君。念のためにもう一度訊くが、本当になのはとはそう言った関係じゃないんだね?」
「しつこいよっお父さん! ルシル君は私じゃなくてフェイトちゃんの恋人なのっ!」
「ぶはっ!?」
あまりにもお父さんがしつこくてそう言ったら、対面に座るフェイトちゃんが飲んでいた水を吹いた。すぐさまフェイトちゃんの隣に座っているルシル君が布巾でテーブルを拭く。謝るフェイトちゃん、それを受け止めるルシル君。お父さんとお兄ちゃんも二人の間に流れる空気を察して、ようやく私とルシル君に何も無い事を信じてくれた。
「もう。ごめんね、ルシル君、フェイトちゃん」
厨房とカウンター席に退却していったお父さんとお兄ちゃんを横目に、二人に謝っておく。私がここに来る前にきちんと説明しておけばこんな面倒なことにならなかった。
「気にしないでくれ。ある程度は覚悟の上だった」
ルシル君は寂しそうに微笑んで、
「私も気にしてないよ。まぁいきなりの恋人発言には驚いたけど」
フェイトちゃんは頬を赤く染めて微笑んだ。そしてお父さんとお母さん力作の昼食とデザートを頂いた。私の隣に座るヴィヴィオも凄く嬉しそうで、ルシル君も「この味、懐かしいな」って笑った。昼食も終わって隣のテーブルに座るはやてちゃん達とお喋りしていると、
「さっきは本当にすまなかったね、セインテスト君」
食器を片付け終えたお父さんがルシル君に謝りながら歩いてきた。お兄ちゃんはカウンター席からこっちを窺ってる。
「いえ、お気になさらず。あとルシルと呼んでもらっても構いません。あぁそうだ。一言だけ言わせてもらっても?」
お父さんは「ああ」とだけ言って聴く姿勢になった。ルシル君は頷いて、
「士郎さん、そして恭也さんも。娘であり妹であるなのはが大切なのは解ります
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